修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.01.19
ペクチンは、植物の細胞壁の構成成分として、セルロース等他の成分と結合して、植物細胞をつなぎ合わせる「セメント」の働きをしている天然の多糖類です。量的な違いはありますが、あらゆる果物や野菜に含まれています。
ゼリー化(ゲル化)作用をもつ成分であることから、1825年、フランス人であるJ.Braconnotによってギリシア語の「pektos(硬い)」にちなんで「pectin:ペクチン」と名付けられました。果物を煮ると、含まれているペクチンが水に溶け出し、糖分とともに煮詰めると果実中の酸との作用によりゼリー化するのです。果実によりこのペクチンの量が足りない場合には、理想的なゼリー化状態にするために補うことになります。
古くからジャムをつくるときに、りんごの芯などが伝統的に使用されてきましたが、今日、ペクチンはその優れたゲル化特性から、ジャムやフルーツソース、ゼリーの製造など幅広く利用されるようになりました。ジャムの製造にあたって重要な役割を果たしているのです。
(日本ジャム工業組合より)
今年も金柑ジャムを作ろうと思うのですが、果汁が少ないのでリンゴペクチンを作ることにしました。リンゴ農家への応援を含め、実割れのりんごを買いました。
「ふじ」は剪定方法と栽培が難しく実割れを起こすようです。
4個で498円でした。チョッピリお安くなっています。
薬局でクエン酸を460円で購入。クエン酸で酸性にし、ペクチンを溶け出させるのです。
レモン果汁(100ccで5gに相当)でも代用が出来ます。
試しのペクチン作りですから、りんご500g(大玉一個でした)・水1リットル・クエン酸2.5gで火に掛けます。
リンゴは大玉でしたので八切りにして、5mm幅で刻みます。沸騰したら火を弱め30分から45分水煮します。
30分後の状態です。
漉し布で漉します
煮出したしたリンゴは、勿体ないのでお玉の先(マシャーが無いのです)で潰し、皮を除き砂糖25gを入れ、リンゴジャムにしました。(甘さ控え目です)
リンゴの風味が残っており美味しいですよ!
「勿体ない」の言葉は、日本語のみに存在する良い言葉です。近年「勿体ないが」忘れ去られているようです。
外国には外食の際に残した食べ物を犬のご馳走と称し、ドギーバック(Doggy bag)を貰い持ち帰る週間があります。(勿体無いのと思うのは同じようです)
仕事柄、些細な写真機も捨てることが出来ず「バタヤ」状態です。
其れでは、ペクチンが作れたかを検証することに致しましょう。
煮汁200ccに砂糖200gを加え、加熱して砂糖を溶かします。
濁っていた液が、透明になりますと砂糖が溶けたことになります。
容器に入れて一晩置きました。スプーンで掬うとゼリー状になっております。
成功です。ペクチンが出来たのです。
残りの煮汁は、冷凍保存をすれば何時でも使えます。冷蔵ですと1週間です。
このままパンに付けて食べても美味しいですね!蜂蜜みたいなリンゴゼリーです。
堅さは、緩ければ水分を飛ばし、固い場合は煮汁を加えて調整をします。
どの様な金柑ジャムが作れるか?楽しみです。
日本橋店中古売場 田口由明
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