修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.01.19
ペンは人気ですね!手入れをする傍から旅立って行きます。
トリアージの順位を繰り上げまして手入れをすることにしました。
集光レンズを外せばcds受光素子が腐食性ガスで腐食しているかの判断が出来ます。
腐食していればcds受光素子の文様が崩れているのです。
cds受光素子に問題は無いようです。
押し釦SWの接触不良でしょうか?分解して端子を清掃します。
電池室よりマイナス電極のリード線が露出計に繋がっています。
殆どの個体は、リード線の腐食を起こしています。
簡易的に取り替えるのであれば腐食したリード線を利用します。けれども腐食したリード線にハンダが乗りません。そこで、ステンレス用のフラックスを利用しますとハンダが乗るのです。新しいリード線を繋げます。
腐食したリード線を引きながら、新しいリード線を送ります。
無理をして接続部で切断しますと、本格的に分解して交換しなくてはなりません。
旨く綱引きが出来まして、新しいリード線が顔を出しました。
電気が流れ、露出計が元気に働きました。
矢張り、長い年月を経過しましたので、目視と聴覚で判断をしますとシャッター羽根の動きが緩慢で音色が良くありません。
肝心要のシャッターセット軸に錆がありました。油貯めの仕様になっておりますが、枯れてしまったようです。
薬品で錆を落とし、注油をしますと、開閉動作の速い事この上なし。音色も元気に鳴き出しました。
日本橋店中古売場 田口由明
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