修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.04.28
中版レンズが足らないよ!入院中のレンズを忘れないでね。と言うことは急げと言うことかい?直すから販売してくださいよ!チリチリ虫が3匹も住み着いています。
其れでは、3匹のチリチリ虫を退治致しましょう。
此処までの分解は割愛します。チャージ歯車を外します。引っ張りバネの掛かりを外し、チャージ環を外します。
ロックレバーの作用バネの変形に気を付けながら外します。2の柱に作用バネの一端が掛かっています。レリーズレバーの作用バネ(3)がシャッター後室の側面で押さえられていますから、変形させないように外します。
係止レバーバネもシャッター後室の側に掛かっています。飛ばさない様、のの字を書くように外します。1と2のネジで押さえ板を外します。偏芯ネジは触らない。
係止レバーはチャージ環を係止する役割をします。
引っ張りバネを外します(強いバネ作用なので注意して外す)。シンクロ接片を外します。
遅延レバーの作用バネが、シャッター後室の側面に位置しています。
1匹目のチリチリ虫です。機構上チリチリと鳴きませんが、アンクルの動きが悪いとシンクロ同期に影響が出ます。アンクル部に注油をします。
裏側から3本のネジを外し、絞り作動環を外します。
中間盤・シンクロ切り替え環を外します。現れた3本のネジを外すと、身二つとなります。
シャッター羽根の組み込み順です。並べ方は左回りとなります。
シャッター羽根に油分の湿潤が見られます。
小さい穴が支点です。大きな穴に羽根開閉環が入るわけですが、油分の湿潤がありますと羽根は開くことが出来ません。開かないからと何度もシャッターを切りますと羽根開閉環の 開かそうとする力に負けて、穴が変形損傷してしまいます。
残りました2匹のチリチリ虫のお話は続編にて、と致しましょう。
日本橋店中古売場 田口由明
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