修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.05.08
イギリス軍が敗戦国ドイツを占領した際、ライカIIIbの設計図を接収してリード&ギリスト社に製作させたカメラです。ReidⅠ型の簡易型との事。
シャッター幕のゴム引きが硬化して具合が悪い。交換しようにもシンクロターミナル内の四割りネジが外れない。このままの状態で外そうとすると破損しかねません。
外さなければシャッター幕交換が出来ない。専用工具の製作には高額なお金がかかります。
何とかならないか?と考えました。そこで、東急ハンズに出掛けた折りに捜したのが外形3mmの銅パイプ(300円)です。しかし、長すぎます。加工カウンターで5mmにカット出来ないかと聞きましたら、5cmからだと返ってきました。
パイプカッターなら任意に切れるかと、捜すとありました。確か790円でしたが。その後の利用が見込まれませんのと金額的に諦めたのです。
諦めかけましたが、閃きがありまして手芸コナーでハトメを捜しましたが、思う径がありませんでした。昼食後、新宿駅に向かいました。そうだ、駅前に手芸店があったのを思い出したのです。そうして見つけたのが中ハトメ(262円)で径が3mmとあり、購入しました。ハトメの片方の頭を切り落としましたら程良い内径となりました。
シンクロターミナルに挿入しまして四割りネジを包み込みます。こうすることによりハトメの内径以上広がらないことになります。ドライバーを差し込むと外すことが出来ました。
四割りネジに損傷はありません。
其れではと元に戻し、銅パイプで試しました。結果は良好でした。
シンクロネジがテーパーになっており、銅パイプとしっかり咬合したのです。
両者共良き工具となりました。
しかし、残った19組のハトメはどうしましょうかね!
悩みを解決する工具?は見つかりそうもありません。
お役立ての途のある方は日本橋店2F迄連絡を御願い致します。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。