修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.05.08
庭で収穫しました蕗です。東京に持ち帰り近所へお裾分けです。
今が旬の筍と合わせても美味しですが、伽羅蕗を作ることにしました。
作り方をネットで調べましたが、とんでもないことが起きたのです。
皮を剥きます側から皮の色が変わります。アクが強いのですね!
500gの皮を剥きました。
水200ccで昆布出汁を作っておきます。
30分程茹でます。アクで水が紅茶色になりました。
何度も水を換え1時間程晒します。(アク抜きです)
調べたレシピによりますと、
で煮ろとありました。
アルミホイルを落とし蓋にしまして30分煮まして、味醂50ccを加え5分煮まして出来上がりと味見をしましたら、辛くてダメダコリャとなりました。
砂糖を大さじ一杯追加しても大きな変化が無く、ゴミ箱行きかと思いました。
参考にしましたレシピの方は辛めが好きなのですね!
捨てるのに忍びなく煮汁を捨てまして、愛飲の常きげんを150cc程と砂糖を大匙2杯・ 味醂を50ccで味を調えました。
完成です。一時は星が一つも点かずゲストが無言で帰ってしまうかと思いました。
何とか食べられる味となりまして、一安心です。
仄かに蕗の風味が致しまして、ご飯の箸休めになりました。
伽羅(沈香)とは香木の一種でベトナムやタイなどの東南アジアが原産です。
沈丁花科の木にバクテリアが作用し樹脂化すると比重が重くなり水に沈むところから沈香の名もあります。自然条件や樹齢などの要因が整わなければ出来ないようです。
有名な香木に正倉院に伝えられている「蘭奢待」(らんじゃたい)があります。
特に最良のものを伽羅と呼びます。その香木の色に見立てまして伽羅蕗と例えたようです。
粋な料理人が名付けたのでしょう。
危うく伽羅にならず、朽ちた流木になるところでした。
日本橋店中古売場 田口由明
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