修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.05.13
大きな過ちを犯すのがFM系のシャッターダイアル部の外し方です。
身近に居る方もシャッター秒時盤のカニメネジから外したために、管制部を破損させまして万事休すにしてしまいました。
ローレット仕上げのシャッターダイアル筒の3本ネジ(赤丸部)を外す情報があればルンルンになったことでしょう。
巻き戻しクランクを外し、Cリングを正しい工具(HOZAN P-790)で外します。そうしませんと猫に引っかかれたように沢山の傷を付けてしまいます。コーヒー2・3杯を我慢して求めましょう。そして、目隠し盤を剥がしましてロックバネを飛ばさないよう外します。無理をしますと赤丸部の柱を痛めます。
本体から上カバーのホットシュー(赤丸部)へリード線が繋がっています。
ハンダを一カ所外します。2ヶの固定バネを逃がし、固定金具を取り去ります。
接眼モールドの2本ネジを外しますと、ペンタプリズムを外すことが出来ます。
固定金具に緩衝材としてモルトが使われています。加水分解で用を為さなくなるのと、ペンタプリズムの腐食を避けるため、コルク片に変えてみました。
このコルク板は、今は亡きお茶の水の先生からの贈り物です。
天然素材で緩衝材として優れているからと勧められた素材です。
接眼モールドを止めていました2本のネジは元に戻しておきます。
プリズムボックスとの間に合致調整のワシャーがあり、紛失と組み込み忘れを防ぎます。
焦点板の上に鎮座しておりますゴミは風神の風(ブロアー)で飛ばします。
飛ばないゴミは優しく拭う事とし、決してゴシゴシの雑巾掛けはいけません。
序でに接眼モルード下にありますモルトを取り替えます。
加水分解したモルトは多湿になっており、カビの発生を助長させるのです。
日本橋店中古売場 田口由明
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