修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.05.18
でかいね!広大な大陸を疾走するアメ車は大きいですが、シャッターもキャデラック並です。
販売の機会が訪れましたのにBとTの動きが良くありません。
「直れば買うんだけれど」と言われ、3日間預かることにしました。
結果は如何に。。。。
機構部を露出させますと、加齢で焦点の定まらない小生の目には優しい大きさです。
BTレバーの動きを確かめますと、ぎこちない動きです。
BTレバーを外して確認をすることにします。
BTレバーを外しまして、金床に乗せ平行を見ますと、両者がイナバウアー状態です。
少しずつ修正をしまして、両者の間に非武装地帯を設けます。
組み込みますとバネの作用でサクサク動きます。
人為的にB(バルブ)の位置を作りました。シャッターをセットしてレリーズしている間だけ開いています。係止レバーはシャッター開閉を邪魔する役目をします。
T(タイム)を人為的に作ります。レリーズするとシャッターが開きます所はB(バルブ)と同じです。Tレバーの位置を上の画像と見比べて下さい。Bより尚も下に下がっているのが分かります。
レリーズを離しますとTレバーが係止レバーを御用だと捕縛するのです。
もう一度レリーズしますと、冤罪でしたと解き放されてシャッターが閉じます。
シャッター秒時は、2個のガバナで分業制御されています。
アンクルとガンギ車に注油をします。
高速秒時の場合には低速ガバナが作用しないよう、秒時環に刻まれたカムで押さえられています。同じようにカムに沿って高速ガバナの作用時間を制御しているのです。
いや~何とか修理が出来ましてホッ~としました。
予約された方が見えまして「直りましたか?」「直りましたよ!」で売り上げに貢献した次第です。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。