修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.05.25
ニコンSPオリジナルの接眼硝子が割れてしまいました。交換できないかと外部生の入院です。受付をしたのは良いのですが、何処から探し出すのか思案しなければなりません。
オリジナルの硝子の厚さは1.15mmです。
それでは、顕微鏡用スライド硝子は利用できないかと測定しますと、1.3mmで0.15mm厚いのです。平面性に優れ良い素材なのですが。。。
AFカメラのシャッターミラーが利用できないか?保存してありますシャッターミラーの厚さを確認することにします。
製造元により微妙に厚さが違います。ありました。1.0mmの内輪の厚さです。
オリジナルを採寸し、硝子切りで切り出します。
此処で困ったことになります。AFシャッターミラーはビームスプリッターですから、蒸着されているのです。目を瞑って取り付ければサングラス状態になってしまいます。
之からは日差しが強くなりますから良いかも知れません。
気を取り直しまして、研磨剤(酸化セロックス)で蒸着を剥がすことにしました。
蒸着を剥がすのは、イヤハヤ大変でしたよ!僅かに周辺に残りましたが勘弁願うことにしました。指先が泣いているものですから。。。概ね素硝子になりましたでしょう。
角を砥石で面取りまでしちゃいました。
割符なら合えば用をなしますが、割れた硝子は割符のような訳にはいきません。
又、丹下左膳のままではシャレになりませんし、無事取り付けることができました。
日本橋店中古売場 田口由明
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