返ってきましたらとんでもないのです（ペンW編）

修理を依頼したらブライトフレームがずれてしまったのです。」と相談を受けてから持参され、外部生の入院となりましたのはレア物のオリンパスペンWです。

完成画像でファインダーの透明感も戻っています。

スライド仕様の裏蓋の滑りが悪いのです。変形している様子も無くおかしな状態です。
慎重に外しました裏蓋の遮光スポンジ（モルト）は、傷んだままなのです。

裏蓋の滑りの悪い原因が判明しました。とんでもないところへ修理依頼をしてしまったようです。こんな所にモルトは貼らないよ！！！
オマケに貼りましたモルトがよれておりまして両面テープが剥き出しになっています。

此方もよれて貼られており酷い物です。

こんな所にもモルトが貼られております。

かなり右側にブライトフレームがずれています。

原因はビームスプリッター（半透明ミラー）の剥離が在ったのですが、正規の位置に取り付け無かったのです。正規は実線ですが、点線のようにずれておりました。
オマケにシリコンコ－キングを使用したため溶剤が使えず、剥離に苦労することになります。

正規の位置にブライトフレームが見えるようになりました。
対物レンズはエポキシ接着剤で止めてあり、剥がすには危険度が高いので竹細工師の技を応用しまして透明感が戻りました。
モルトも正規に貼り直しましたから裏蓋の滑りは快調です。
まさかの坂にならないよう、まずは、製造元に相談をいたしましょう。

日本橋店中古売場　田口由明