修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.07.09
煙突カメラのビテッサがお手本か?アルコ35です。
蛇腹を使用したカメラからシャッターを分離するには注意が必要なのです。
闇雲に座金(シャッター固定金具)を外しますと。隣接している蛇腹を損傷させるからです。
まず、座金を外す際に蛇腹に接しないようプラスティク板で囲い込みます。 プラスティク板を何処で求めるかですが、Yシャツを購入したときに襟に入っているカラーを使います。昨今の経済状況で待遇が下降気味の御仁は、同僚から分けて貰うのも一手ですね。ゴミになるのものですが、時として工具になり得ます。まぁ~修理は、バタヤ(バタヤとはゴミ箱から使えそうな物を拾って歩く仕事)みたいな商売です。
座金を外せば、本体とシャッターに分離します。
前レンズ群を外し、秒時表示環・秒時カム環を外しますと、何時もの精工舎の顔が見えます。
持病と申しましょうか?油分の湿潤でシャッター羽根が動けないのです。
絞り羽根も油分の湿潤で動きたくないようです。
分解・組み立て要領は何度も話題にしておりますので割愛することにします。
ファインダーも綺麗に清掃します。
アルコ35はセイコーのシャッターを積んでおりました関係で支援されていたと記憶しています。
入社当時の修理部は東京日本橋店に程近い木造の2階に有りまして、一階が時計部のお店でした。床板に隙間が在りまして、床掃除の際に水漏れを起こしてしまい怒られたものです。そんな訳で階下の人の動きが覗き見出来ます。監視カメラの人力版と言ったところです。
今は、有料駐車場となっております神田駅近くに服部時計店神田分室がありました。
そして、シャッターの部品、主にスローガバナが破損していますとお使いに行かされました。
けれども、必要数量しか分けて貰えず「何時でも来なさいね!分けてあげますから。。。」と 余分には頂けませんでした。まぁ~近間ですからね!記憶の薄れました昔の思い出話です。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。