修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2009.09.17
ペンのキャッチフレーズのI LOVE PEN。その綴りのようにペンを愛しちゃった方が沢山いらっしゃいます。小生の脇の田口コーナーは、一時収めるカメラが無くなりましたが、他店のご理解により移動頂いたのを修繕しまして様になってきました。
その中の初期型片吊り環のペンを購入頂きましたお客様が、保有のペンWが不具合で修繕先を探していたとの話を聞きました。お役に立てるならば、と外部生の入院になりました。
修理の過程はブログにて報告致しますと伝えました。画像は保存しましたが、ブログ記事の作成が間に合わず、16日来店されました際にお声掛けした次第です。(面目ない)
余りに保存状態が良く、部品を外すにも慎重な上に慎重を致した次第です。
各々の外観取り付け部品を外し、上カバーを外します。
シャッターに掛かるチャージレバーを外すために巻き上げノブ・枚数計を外していきます。
距離環のセットネジを緩め外しましてレンズ組み品を外します。ヘリコイドを外します。
花形環を外しますと、クリック環・秒時カム環が外れます。
シンクロターミナル側の擬皮を剥がし、張り板を外してシンクロのリード線の連結を外すのです。
裏側よりシャッターを固定している4本ネジを外しますと、シャッターが分離します。
ありゃ~、シャッター取り付け板に油分の手形がありました。
シャッター羽根にも油分の湿潤が見受けられます。
シャッター羽根だけに限らず全体の油分の汚濁が見受けられ、全ての部品を外し洗浄した次第です。脱脂されました部品に適度の油分を補い組み上げました。
過度の注油は、油分の湿潤を招きかねません。
ファインダーの薄曇りも注意を払いながら接着を剥がしまして、初期型と同じように摩周湖の透明感となりました。
又、外部生の方はブログの愛読者でして、記事が後先になりまして面目次第もありません。
ご愛機の修理の過程をご検収戴き、末永くご使用頂きますよう願っております。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。