修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.01.12
新年は早七草も過ぎまして素人蕎麦屋からしゅうりびとへと変身です。
でも、休みボケと申しましょうか。。。一速から二速への飛び込みがなかなか出来ませんね!
早く切り替えろと入院患者がぼやきます。
ぼやきは前楽天野村監督の十八番ですヨ。
それでは、ぼやきを一つ聞きましょうかとオリンパスペンFTを手掛けることにします。
保存場所が悪かったのか?ファインダーに蜘蛛の巣が。。。気持ち悪いです。
分解してみますと余計気持ち悪いです。
硝子ってそんなに美味しいですか?カビさん。
住み心地も良いのですか?
カビと問答してどうする。ですよネ。
冬季の加湿器の使用には注意が必要と、ためしてガッテンで放送をしていました。
多分、加湿状態だったのでしょう。
拙宅で大掃除をしたばかりなのに大掃除を致しましょうかね。
ファインダー清掃をするには露出計を外さなくてはなりません。
擬皮を剥がし、シャッターダイアルを外します。
シャッターダイアルの裏側には露出計を制御する歯車があり、連動オーム歯車と咬合しています。故に無闇に外しますと組み合わせに苦労しますヨ。
プリズム2個・レンズを2枚清掃。ビームスプリッターを交換しまして綺麗になりました。
電池室の絶縁物に漏液の腐食の所見。
電池接片に接合されているリード線にも腐食が見られます。
漏液をおこしますと電池接片に接合されているリード線を伝わり露出計基板(赤丸部)へと腐食物質が旅をしてきます。そして、エポキシ基板に腐食物質が浸透します。
腐食物質はアルカリ性で絶縁体のエポキシが伝導性に替わってしまいます。
今回の個体は旅行計画中でしたので基板が助かりました。
新しいリード線と交換することにします。電池室側は腐食しています。
露出計側に新しいリード線を繋げます(赤丸部)。リード線は不要になりましたパソコンケーブルを再利用します。とても品質のよい線が取れるのです。
電池室・露出計側との綱引きの始まりです。
リード線の繋ぎ目を破断させないよう引いたり戻したり(オーエス・オーエス)しながら徐々に電池室側に引き出します。上手く行きましたね。
電池接片の素材はステンレスです。専用のフラックスを使用しないとハンダが乗りません。
ハンダが乗りましたら良く清掃をしておきます。
日本橋店中古売場 田口由明
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