修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.01.22
マイクロニッコールの分解方法を聞かれ、この様に分解するのですと説明をしたのです。
数日後。。。
お客様:外れないよ!
小生:可笑しいですね。前環の歪みを直しましたか?
お客様:歪みの修整が不十分か~な?再度、やってみるか。。。
となりました所に都合良く入院がありました。
遮光筒は金属製でありませんので溶剤は禁物ですよ。
ゴムアダープターで捻れば外れます。
遮光筒が外れますと、前環を止めている3本のネジがあります。
ネジを外すと前環が外れるのです。
レンズマウントを外します。
1から3のネジを外しますとヘリコイド部・鏡筒部が分離します。
組み込みは、白○の絞り値・赤○のヘリコイドと鏡筒部を固定するネジを咬合させます。
マクロレンズはダブルヘリコイドの機構になっています。
鏡筒部の前部ヘリコイドの突起(赤○)をヘリコイド部の凹み(赤○)に咬合させます。
前者の画像から、3ヶ所を咬合させるのです。
赤点線上のネジを外してはいけません。1から3のネジを外します。
すると、前・後鏡筒部に分割されます。
引っ張りバネを外します。
1と2のネジを外しますと絞り室と後玉室に分離されます。
尚、この2本のネジを外しますと絞り径がずれてしまいす。外す前に最少絞り径の大きさを確認することが大事です。開放絞り羽根の位置も同時に確認します。組立てた時に、絞りが開放の位置で絞り羽根が絞られてはいけません。
分離されましたら絞り作動盤を外せば絞り羽根の清掃ができます。
鏡筒の仕様がヘリコイドに直に取り付けられています。それ故、グリスの経年変化の分離による油分の湿潤に悩まされます。
又、グリスの経年変化によりヘリコイドの作動が重くなると言う症状が起こります。
この症状は「足がつる」のと違い揉んでも治らないようです。
直進キーを傷めないためにも早目の治療が必要です。
長くなりますので、ヘリコイドグリス交換に付いては、又の機会に報告いたします。
日本橋店中古売場 田口由明
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