修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.01.26
何台かの田口コレクションをお求め頂いたお客様が、RETINAIIICを求めたいと来店されました。良い民具ですが、
小生:セレンの接触が不安定なのです。
お客様:どうしても欲しいのです。
小生:手を入れてみましょう。
お客様:待ってますよ!
と、緊急入院となりましたIIICです。
RETINA内蔵の露出計は単独の仕様となっている。
固定ネジ1と填め込み画像の固定ネジ2を外しますと分離できます。
+-極のハンダ部を外す。底部にある2本のネジを外せば電流計の分離が出来る。
格納室・電流計・アース板・セレン板に分解できます。
接触不良の原因は、セレン板の+と-の電極及びアース板に酸化皮膜が形成されてしまった事です。酸化皮膜による通電不良です。
セレン板の右側(赤○で囲んだ部分)が+の極になります。強く擦りますと剥離する恐れがありますから慎重に清掃します。画像では見えませんが、収納室に+極に接する伝導板がありますので同じように清掃します。
セレン板の裏側が-極になります。同じようにアース板と共に清掃します。
組み込みました露出計です。
元気に指針(赤○部)が振れました。
日本橋店中古売場 田口由明
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