修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.03.01
何かと気忙しい日々が続き楽しい時間が持てないのです。
きしくも、蕎麦打ち教室(予定外の唐辛子切り)のブログ記事が500件目を迎えました。
記念の記事は、何にするか悩みました。結局蕎麦の記事にしてしまいました。
細く長くと行きたいと思っていますが、次の1000件目は、遥か彼方ですからね!打ち止めも良いかな~と、気弱になってしまいます。
暫く修理記事がありませんでしたから、撮り置きしてありました民具に陽を当ててあげることにしました。伝説のシリーズになりましたパールⅠ型です。
六櫻社製のDURAXシャッターが搭載されています。距離計は単独で値を読み取り、ヘリコイドの値を合わせるのです。何とも道具を扱っている気分になりますよね。
其れでは、不具合を修繕していきましょう。
本体よりシャッターを分離します。前・中・後レンズと外すのです。
レンズは、僅かに春霞か黄砂模様と言ったところです。
秒時カム盤を外すには、赤○の固定ネジを外します。
あれ~。機構部や~い。機構部が現れてきませんね。
では、裏門から立ち入ることにしましょう。3本のネジを緩めて、分離できるかを確認します。落とし穴がありますと、大変ですから。。。
大丈夫のようです。ネジを抜き去ります。
右側の前室に機構部が収まっています。
前室を持ち上げないで正解でした。もしも、前室を持ち上げますとシャッター羽根が落ちてしまいます。羽根だけなら宜しいのですが、他の部品が落ちてきましたら、?ものです。
2枚羽根の特徴である鎌型セットレバーです。環型との違いは、変形させると調整に手間取ることです。この時代、加工精度に難点があります。無闇に部品を外せません。
肝心要の部品に限定し、スローガバナーのアンクルの注油。鎌形セットレバーの支点の洗浄と注油にします。他に不具合がある場合は、精度に多大な影響を与えるか見極めながらの作業となります。持ち時間は幾らでもあります。長考も仕方ありません。
単独距離計の経路です。距離計セレクターで三角測量をします。
距離計セレクターに製造時でしょうか?無限台位置の罫書きがありました。
作業が終わり、収納した状態です。保存状態が宜しいですね。
カメラも収納状態ですから、記事も収納することにします。
日本橋店中古売場 田口由明
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