修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.03.01
キク科の多年草(別名:餅草)を愛犬クイーポと共に荒川の河川敷で摘んできました。
摘みながら匂いを嗅いだのです。別にクイーポが用足ししたのではありません。
栽培用の菊を株分けした時と同様な芳香がするのですが、全体的に余り香りがしないのです。何株かは香りがします。香りの主成分のシオネールが不足しているのでしょうか?
艾(もぐさ)もヨモギから作りますから、お灸でもしてみましょうかね。
ゴミを取り、葉脈と葉の部分とに分けます。
分けた葉を蒸しまして擂り鉢でするのです。
擂りましてから、包丁で繊維切りをします。ヨモギ切りは絹糸より細い繊維が邪魔をして
蕎麦包丁を押し切り(滑らす様に)しませんと繋がってしまいます。その為に予め繊維切りをしました。ヨモギ切りは、打つ前の仕込みが大変のようです。
更科粉100gとヨモギ20g程で捏ね上げました。
捏ねているときにチョイト感触が違います。生地に粘りが出ているのです。
切りの時に邪魔をする繊維が繋ぎの役割をしたのでしょうか?
長野では、オヤマボクチ(ヤマゴボウ)の葉裏の毛を繋ぎに使います。
同じ様な効果が生じたのでしょうか?
伸しに入りましても感触が違います。今までの更科ですと、優しく、優しく麺棒の重さで伸していたのです。力を入れませんと伸せないのです。そして、なかなか薄く伸せないのです。となると、ヨモギの場合は伸し板での作業が良いようです。
調べましたら、粘りの訳が分かりました。
「ヨモギときいて最初に頭に浮かぶのは草餅でしょう。ヨモギが草餅に使われる理由には、そのヨモギ独特の香りもさることながら、葉の裏の毛がつなぎの役目をし、草餅のねばりを出すのに役立っていることがあげられます。ヨモギの葉の裏が白く見えるのは白い毛がたくさん生えているからです。」とありました。
香りが薄いのも分かりました。
若葉より、5月中旬頃の方が香りが強くなるようで、再度、挑戦することに致しましょう。
俎板に貼り付いてもいけませんから、蕎麦包丁の幅30cmの所で伸しを終了し、そのまま切りに入りました。
落とし切りではヨモギの繊維を切ることが出来ません。押し切りをしたのですが、仲良く繋がってしまいました。
こんなに無駄が出てしまいました。勿体ないことです。
茹で上がりますと、早春の香りと色合いです。
お~っと。可成り長いのがあるようです。
摘み上げますと、こんなに長いのです。
ですが、まだまだ太めですね!麻布の蕎麦友に「美しくないね!更科は細いのが信条」と言われそうです。
日本橋店中古売場 田口由明
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