修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.06.08
お客様が教えてくれるのです。「YASHIMAの刻印がありますか?社名変更の過渡期で併記されているのと、されていないのがあるのです」。
ニコンS型に似ているよりはコンタックスの容姿を意識したようです。
汚れを洗い流してあげますと、色白の美人になりました。
フロントカバー側面のネジ4本。正面に1本。ネジを外してもフロントカバーは外れません。距離環が邪魔をして分離できません。
黄色点線部にはカビが。。。対物硝子がダイキャストに収まっています。
分解しなくてはなりません。
距離計の機構にプリズムを使用していますからビームミラーと違い経年変化に強い。
良い仕事をしていたのですね!
擬皮を少し剥がし、フロントカバーをずらしながら1と2のネジを外します。
同じように3と4のネジを外します。
本体と前板とに分離が出来ます。
前板を組み込む際に少し問題が起きました。チャージ筒を本体側に咬合するのですが。チャージ筒の切り込みの傾きが微妙なのです。
シャッターチャージがOFFの時、チャージ筒の位置調整が都合の良い位置になりません。
チャターをセットしました。そうしますとシャッターチャージ筒の位置は自由に任意の位置を作れるようになりまして、無事本体側と握手が出来ました。
ファインダー光路を清掃しましたので無限合致に若干誤差が生じました。
設計者の傾向から上下調整は直ぐに分かりましたが、左右調整が見つかりません。
ありましたヨ。枚数計盤の下に隠れていました。
無限合致の調整は、上下を合わせてから左右を合わせていきます。
レンズにカビ跡が残りました。製造から長い時を経ましたので仕方がありません。
ウインドーに飾りますと中古屋の匂いがプンプンします。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。