修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.07.07
上カバーを外し、シャッターを固定している座金を外しましたが、シンクロリード線が繋がっています。リード線は、シャッターチャージカムや測距可動ミラーの下を這いホットシューの端子に半田付けされている厄介な設計です。
半田を外し、リード線を捌けば外れそうですが、組み込み時に問題が起きそうな気がします。
測距可動ミラーが分離できませんで、組み立ての際はどの様に組み立てたかを考えてみました。
本体のダイキャストはモノダイキャストですから、どこかに進入路が有るはずなのです。
本体を引っくり返しますと底板があり、4本ネジを外してみました。
なにやら部品が見えます(画像下側のはめ込み画像)。ネジを外し、固定板をスライドさせました。
測距可動ミラーが抜け分離できました。チャージカムはA&Bで構成されており、1と2のネジで外れます。3のネジはシャッターセット量を微調整する円盤との組み合わせになっています。問題が起きなければ、触らぬ神に祟り無しです。
ホットシュー端子の半田を外し、リード線押さえ板を緩めるとスルスルとリード線を抜くことが出来ました。
シャッターが本体より分離できました。未だ厄介な問題が残っています。
シャッターセットギヤーのピンを抜く作業が有ります。楔形ピンの向きを見極め抜くのです。
一人では抜くことが出来ませんで、同僚にピン抜きの頭を金槌で叩いて頂きました。
お陰で無事にピンを抜くことが出来ました。
前レンズ等を外していきますと、シャッター機構部が現れます。
此処まで来れば、他社製のシャッターと機構仕様の違いがあれ、作業が進みます。
シチズン製のシャッター分解の問題児はシャッターセットギヤーのピン抜きですね。
手元が狂いシャッターセット軸を破損させますと万事休すです。
それに引き替えファインダー組み品の清掃は、簡易に分解出来綺麗になります。
日本橋店 田口由明
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