修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.07.28
嫌なところがグラグラしているレンズが入院してきました。
チョイト前までは多くの筍がウインドーを暖めていましたが、この所人気で寂しい限りです。
ではと、手当に奔走しますが、何せ時を経ています故、手を入れなければなりません。
特に広角系は人気だよ~ん。と、同僚が申します。売上に貢献する羽目になりました。
社名環をゴムアダプターで外し、前枠を止めている3本ネジを外します。
そうしますと、距離環を止めている3本ネジが見えてきます。3本のネジが外れる位置なら何処でも良いですが、出来れば無限位置で外したいものです。
この先の作業では出来るだけヘリコイドを動かさないようにします。
帰り道、ネジ締めの際にカメラに取り付けて無限位置の確認をします。若干ずれてしまいましても此処で無限調整が出来ます。
此処のネジは緩まないようワシャー付きです。組み込みの際に忘れないようにします。
余談ですが、奥に位置するネジ穴に焦点が合っていますでしょう。苦労した撮影でした。
被写界深度環を固定している3本の剣先ネジを外します。
外れましたらゆっくりと絞り値環を前玉側に抜いていきます。
絞り値環が外れますと鏡筒部とマウント部を固定している3本のネジが現れます。
絞り値環のクリックの鋼球も見えますネ。鋼球はバネの負荷が掛かっていますから、無闇に絞り値環を外しますと、真夏の夜空に花火を打ち上げる事になります。
ネジを外しますと鏡筒部とマウント部に分離が出来ます。
此処まで分解しますとA-Mレバーを固定しているネジが顔を出すのです。
どうやら抜け出て遊びに出掛けたようです。マウント部を探しましたが、見つかりません。何処まで遊びに出掛けたのでしょうね!
鏡筒部の直進キーにもたれて休んでいるネジを見つけ、遊んでばかりいないで仕事をしましょうね!と連れ戻しました。
不安顔をしていましたA-Mレバーもシャキットしました。
初代:遊び人のネジは、Vol.294
https://www.kitamura.jp/photo/repairer/2009/re294.html
で、オリンパスペンEEでした。
日本橋店 田口由明
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