修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2010.12.29
隠居中だからと言ってゆっくりと休ませてはくれないようです。年の瀬と言うこともあり、
一日って短いのですね!
そんな所へ御助けをと自宅に荷物が届きました。グシャリと変形し、巻き上げレバーが引っ掛かって仕舞います。修理に必要な材を100均へ行き瞬間接着剤ゼリータイプとはがし液を求めました。
ニコンF2の巻き上げレバー飾りネジは、製造番号によって接着材の使用があり、専用工具が有りましても外しづらいのです。オマケに飾りネジの外周は斜辺になっており、掴みどころが無いのです。傷を付けずに外すに瞬間接着剤とアルミ平棒を利用します。
瞬間接着剤を使用!!塗料が剥げないかと危惧する方もおると思いますが、大丈夫なのですよ。飾りネジに瞬間接着剤を一滴垂らしアルミ平棒を張り付け、しばし待ちます。
アルミ平棒を赤矢印方向に回し、飾りネジを緩めた後、アルミ平棒を黄色矢印方向に叩きますとアルミ平棒の接着が剥がれます。接着剤の特性を利用した方法です。
一番分かりやすいのはポストイットで試してみる事です。何時も剥がす方向では無く、貼りました用紙に対し水平に引いてみてください。剥がれにくいと思います。
アルミ平棒を剥がしました飾りネジに瞬間接着剤の痕跡が残りました。
接着剤痕から巻き上げレバー飾りネジが実線から点線に動き、緩みましたのが分かりますね。
はがし液で瞬間接着剤を拭い去りますと、傷も付かず、塗料も剥がれませんでしょう。
但し、ネジ径の太さによりましては、ネジ径部の破損に繋がりますから注意が必要です。
巻き上げレバーを止めている4本ネジを外します。
フロントエプロンを外します。
赤丸部のネジ1本と押さえ環を外しますと巻き上げ側上カバーが外れます。
巻き上げ側上カバーの損傷は、内部の枚数計部迄類が及びませんでした。
流石フレンドシップ機であり、堅牢な作りです。
手前の巻き上げ側上カバーにも同じ位置に打痕があります。状態が良いので交換したものを保管しておいたものです。昨今は、不要品を捨てる事が出来ず、ゴミ化した部屋に住む種族が横行しているようで、断捨離人なる仕事が生まれたと報じていました。断捨離とは、無暗に廃棄するのでなく仕分けして、不必要な物を破棄します。修理に於いて交換した部品は破棄すべきなのでしょうが、何時か?役に立つであろうとバタヤ根性になってしまいます。どれ程、眠りに着いていたのでしょうね!
断捨離しなかった事で期待に応える事が出来ました。
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