修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2011.03.11
カビは酸素・養分・温度の条件が揃えば何処にでも生えてしまう。F-1系のアイレベルファインダー接眼部のカビ清掃は、容易に清掃できるのですが、貼り板に問題があります。
東京/日本橋店に在職しておりました時に同僚が、無理に剥がせばクシャクシャとなる。そこで、貼り板を製造元サービスステーションに貰いに行ったと話します。道筋が無ければどうするかです。貼り板は接着されているからして剥がせば良いのです。
貼り板はアイピース枠に張り付けてあり、全面的に接着されてはいません。
例え全面的に接着されていても両者の間に隙間が存在します。その、隙間から溶剤を注入します。今回はケトン(購入には身分証明と印鑑が必要)を使用しましたが、シンナーでも気長に待てば剥がすことが出来ると思います。
溶剤を使用し、接着剤が緩むのを確認してから剥がします。無理に剥がそうと気短になりますとクシャクシャになります。
十分に接着剤が緩んでから剥がしました貼り板です。(右下嵌め込み画像)
アイピース枠を止めている4本のネジを外しますとアイピースレンズを外すことが出来ます。
アイピースレンズの面は、裏と表では曲面に違いがありますから、間違わないようにします。又、アイピース枠に切り掛け(赤○部)があり、取付方向にも注意します。
最後に貼り板を接着して完成です。綺麗になりましたでしょう。
補修部品が払底した民具や補修部品を手に入れることが出来ない場合にお役立て下さい。
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