着物、晴れ着姿をきれいに撮ろう
冬季は年末年始、成人式と女性が和服で飾る機会が多く、この晴れ着撮影は、カメラマンにとっても絶好の被写体といえます。
多人数の女性が晴れ着で街を行く姿の撮影などは、この時期を逃すとなかなかできないものです。またこうした情景写真とは別に「記念撮影をして……」と、頼まれた時は、カメラマンとして腕の見せ所ですが、和服となると撮り慣れしていないこともあって、被写体を前にして「ハテ、どうするか?」となりがちです。
撮影の心構えとテクニック
第一に「女性を撮影するなら、可能な限り美しく」晴れ着に限らず、女性を撮るコツですね。
第二としては、和服姿で緊張していますから気持ちを和らげるようにしましょう。若い女性は日頃、和服を着慣れていない上、振り袖は洋装とは違った体の部分を締め付けられますので、動きがぎこちなかったり、窮屈に感じています。撮影時にはこれをほぐしてあげることで、表情が大きく違ってきます。
第三には着物の帯や袂(たもと)の柄(がら)を見せるようにしたい。大事にしている衣裳ですから、女性として「着物を見せたい心理」が働いています。この着物をできるだけよく見せることが、晴れ着撮影のひとつのポイントです。イラストにもあるように帯びやたもとをかなり強調して撮影してもさほど嫌味になりません。
第四はポーズが決めて。和服を撮り慣れていないことで、正面からのワンパターンで終わるケースを多く見かけます。第三とも関連してきますが、横を向かせたり、椅子などに座ってもらい、袖を大きく広げたり、手をえり元に持っていって斜め上から撮るなど、思い切ってポーズをとってもらいましょう。
第五には背景を選びたい。玄関での撮影に加え、和風の塀や神社仏閣などは、背景としてぜひとりたい場所です。着物の生地が柄ものですから繁雑な背景は避けたいですね。
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