ピント合わせの基本「ルーペで精確」
写真で大切なことはピント・露出そして構図といわれています。今回はピント合わせで大切なルーペについてお話します。
ルーペの視度調整を意外にいいかげんになさっている方を多くお見受けします。文字どおり本来の好加減なら良いのですが…。
視度調整は正確に行っているという方でもライトボックスでポジやネガを見るために視度を合わせたまま、カメラのピント合わせにも使われているケースが多いようです。カメラによっても異なりますが、ピントガラスは通常1.5mm前後の厚さがあり、それにフレン= ネルが重なる場合はさらに1.5mmが加算されて計3mmくらいの厚みになります。ピントの合うところは滑面である表面ではなく、裏側の砂目の部分です。ほとんどのピントガラスの中心には十字線があり、ピントガラスの裏側の砂目の方にシルク印刷されています。
ピント合わせを行う前のピントがボケている時点でルーペをあてがい、十字線がもっとも良く見えるように視度を合わせます。
多くの方はピントガラス面上に画像が見えるので被写体で視度を合わせてしまうようで間違いとは申しませんが、十字線で行う方をお薦めいたします。若い間はさほど視度は重要に考えなくても、目の方が順応するようですが、年とともに老眼に乱視が加わり、ピント合わせは大変苦労いたします。ご自分の目の悪さを責めることなく、視度調整を正確に行うことで救われます。
ルーペの選び方
また、高価なルーペなら良いというものでもなく、ルーペの中心はもとより周辺の像が流れないことが肝心です。ルーペの倍率も広角レンズを専門に使用される場合は別として、やたら倍率の高いルーペはガラスの砂目が見え、それが邪魔になります。ピント合わせには4〜6倍くらいが使い易いかと思われます。お薦めはホースマンロングルーペ6倍かローデンシュトック4倍ルーペで非常に使い易いと皆様に愛用されております。
それではまた次回に…。
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