撮影教室


ハイスピードシャッターを使って変化を撮ろう

 写真は静止画像の世界ですが、被写体を撮影する場合、シャッタースピードの違いによってその静止画がいろいろと変化してきます。

 例えば、川の流れを1/30秒より遅いシャッターで切ると川面が糸状に流れているように見えますが、1/250秒以上の高速で撮影すると、流れが止まっているように写ります。

 感材(フィルム、印画紙など)が高感度化されたことによって、カメラ側でも高速シャッターが切れるようになってきましたが、高級一眼レフでは、シャッター最高速1/8000秒が常識化され、一部のカメラでは1/12000秒もあります。

 ひと昔前では考えられない高速化です。過去においては、1/250秒になりますと、高速シャッターといわれていたのですから、1/12000秒との比較では実に48倍も速く切れるようになっています。

 すずめの羽ばたきもピタリと止まったように見えます。この停止状態が効果的な被写体にこそ、高速撮影の特徴が活かせます。
 強風下の草木の揺れ、バットに当たったボール、水しぶき、モータースポーツ、各種のスポーツなどの動きをピタリと止めることができます。

 なお、高速シャッターではピントの配慮が必要です。スピードが速くなればなるほど絞りが開放値に近づき、被写界深度が浅くなります。予測駆動フォーカスや置きピン(撮影したい場所にピントを合わせておき、被写体がそこにきた瞬間にシャッターを切る)などのテクニックを駆使して下さい。

© KITAMURA Co., Ltd. All Rights Reserved.