撮影教室


レンズの焦点距離を使い分けて写真の世界を広げよう

 一眼レフカメラの豊富な交換レンズは、通常○○mmレンズというように、mm数で識別されています。この○○mmというのは、そのレンズをカメラのボディに装填し、絞りを最大に合わせた状態(この状態を「絞りを開放する」と言います)での、レンズの中心からフィルムまでの距離です。これは焦点距離と呼ばれていて、この焦点距離が45mm〜55mmの範囲のレンズを標準、これより短いレンズを広角、長いレンズを望遠、またある範囲で焦点距離を変えられるレンズをズームと言います。

 焦点距離が短い広角になるとレンズから見える風景の範囲が広がり、逆に長い望遠になると広角レンズに比べて狭くなり、風景の部分しか見えなくなります。フィルムはこれらのレンズが捉えた風景を焼き付けるわけですが、フィルム1コマのサイズは変わりませんから、望遠レンズの場合、フィルム上では拡大されて見えるわけです。

 では、これらのレンズをどのように使い分ければ良いのでしょうか。

 たとえばスポーツ写真では選手のそばまで近づいて撮影することができないので、標準や広角を使うとレンズが捉える範囲が広すぎるために、肝心の選手は小さくしか写せません。このような時に望遠レンズを使うと、狙う選手だけを拡大して写すことができます。

  また、大きな建物を写す場合、建物からあまり離れると障害物がジャマになることがあります。そこで視野の広い広角レンズを使うと、建物からそれほど離れることなく、全景を写し込むことができるわけです。

 特に望遠レンズを使用する場合に注意しなければならないのは、レンズが長く重くなるためにカメラが安定しずらくなり、手ブレが起きやすくなることです。このため三脚は必需品となります。

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