●今回の「秋の彩フォトコンテスト」にアドバイスをいただければと思います。
もちろん秋の風景ですから、紅葉を撮ってゆくことが基本になると思います。しかし紅葉だけが秋の風景ではないので、「こんなものも秋なんだ」という被写体や風景を探してほしい。
それは空気であったり、水であったり、空であったり、雲であったり、落ち葉であったり、枯野であったりと、そう思って周囲を眺めてみれば様々な秋があるはずです。日本人は秋の解釈を深いところでしてきた民族ですから、その点を写真で表現してみてほしい。
紅葉の場合でも、日本の紅葉は世界一ですから、そうした自覚を持って風景を眺めてみれば、今までとは違う視点が生まれてくるのではないでしょうか。また紅葉の写真は、全山紅葉といったロングの写真から、紅葉の葉のクローズアップまで多様なバリエーションが考えられますから、一般に知られた紅葉名所だけが秋の風景なのではなく、身近な公園や自分の家の庭など、秋の農作業の風景なども立派な作品になりますので、じっくり探してほしいですね。
応募締め切り間際まで頑張って、晩秋の風景を狙ってみるのも、新しい秋の風景を見つける方法だと思います。
●カメラのキタムラに期待すること、思うことがおありでしたら、一言いただきたいと思います。
カメラは売るだけのものではありません。買った方が新たな文化や創造に出会えるわけですから、そのことをお客様に常に伝えてゆくことが大事です。そうした意味で、カメラのキタムラがこうしたコンテストを通じて、写真を撮る価値をお客様に伝えてゆくということは、とても重要なことだと思います。
また、写真の表現も時代とともに変わってゆきますから、常に時代とともに移ってゆく写真のあり方を、お店の人たち全員で意識してほしい。今の時代の写真を常に考えていてほしい。アマチュアの中には単なる趣味としてばかりではなく、自己表現の手段として写真を選ばれるお客様も増えています。そうしたお客様の受け皿となって、創作指導などにも力を入れてほしいですね。
また、特に最近は若い女性で写真に興味を持つ方が増えてきていますので、女性のお客様の要望を組み入れてゆけるシステムを取り入れてはどうかと思います。
●ありがとうございました。 |