特集
私は航空写真を通して。
「人間」を撮り続けているのです。

あくたがわ よしゆき
1939年、愛媛県松山市生まれ。高校時代から写真雑誌の月例コンテストの常連となり、のちにフリーのプロカメラマンとなる。70年代くらいから本格的に航空写真を撮りはじめ、30年以上にわたって全日空のカレンダーや政府の海外向けグラフ誌などを撮影。今までに撮影に要したフライト時間は4000時間を超え、飛行距離は80万km。この距離は地球20周分に当たる。空撮用のカメラの改良の必要性からはじめたカメラの開発でも世界的に注目されており、「フォトキナ」では毎回新作を発表、各国の調査研究機関で量産を待っているものもある。写真集に「1000feet」(セキ発行/エス・ピー・シー販売)がある。日本写真家協会会員。社団法人日本写真協会1999年度賞受賞。
人間は「大空を鳥のように自由に飛びたい」という夢を昔から持ち続けてきました。飛行機が発明されたことで、この夢はある程度は実現されました。しかし、「鳥のように自由に」とまではいきません。狭い機内に押し込められて、小さな窓から少しだけ外を眺めているだけ。いったい自由に飛び回っている鳥たちには、私たち人間がどう見えているのでしょう。今回ご紹介する芥川先生は、この「空から見た人間」というテーマの魅力にとりつかれて、航空写真に独自の世界を開拓されています。また先生は、大判カメラの開発・設計でも、お名前が世界的に知られています。そうした二つの顔を持つ先生に、一般ではなかなか体験することのできない空撮の実際と、またカメラ作りの楽しさについてお話しをうかがいました。
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