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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2011.10.28【Vol.035】

プリント&用紙の話

デジタルになり、写真撮影が家庭で手軽に写真をプリントできるようになりました。またプリンターの扱い方もワンタッチで行えるようになり、多くの家庭では複合機といわれるスキャナー、コピー機能が備わった製品が主流のようです。インク数も6色といったように、数年前の写真専用プリンターと同様になり、それなりに高いクオリティの印刷が行えるようになっています。よりクオリティ、表現を高めたい向きには、8~10色などインク数の多い写真プリント専用機もオススメでしょう。

次に、家電量販店などでプリンターに並んで、それらに使用するたくさんの種類の用紙をみかけたことがあると思います。はがき、A4、A3ノビといった大型のものなどのさまざまなサイズ、文書などをプリントする普通紙から写真を印刷するのに適した写真用紙など、選ぶのに困るほど売り場にはたくさん並んでいます。中でも写真用紙はその生産メーカーとともに種類もたくさんあります。そしてその種類は光沢紙とマット紙(無光沢紙)に大きく分けられます。

光沢紙は写真用紙の中でも代表的なもので、お店プリントなどでもその大多数で使用されています。コントラストの高い鮮やかな色合いを持ったプリントが特徴です。紙のベースの白さがメーカーや価格によって異なり、やや黄味がかって見えるものや、純白に近いものなど、同じ光沢紙でも仕上がりの雰囲気に若干の違いを得ることが出来ます。一方マット紙は、光沢が無く、反射率の低い用紙です。用紙表面が光沢紙のように光っておらず、種類によっては紙そのものの風合いを持ったものも存在します。和紙や、画材用の紙を写真印刷に適したように加工した「アート紙」という種類の用紙が増えています。

ちなみに、染料、顔料といったインクタイプはどう違うのかとよく聞かれますが、簡単にそれぞれの特徴を説明すると、染料はプリントの発色性が高く、特に光沢紙などに向いていて鮮やかなプリントを得やすいです。色の再現性の高さで言えば染料でしょう。顔料は、耐候性に優れていて保存性が高く、用紙の選択幅が広いという点、また特にマット紙を使えば、外光からの反射が高く比較的明るい写真展会場などでも作品が不用意に反射しにくいという点が挙げられます。一方で染料のデメリットとして、色の安定に時間がかかったり、用紙によっては印刷スジが入ったり、にじみが出たりします。顔料は染料ほどの光沢がでにくく、エントリー機種の種類が染料に比べやや少ないという点が挙げられます。

プリンター、用紙、インクタイプと大きく3つの分類があるわけですが、それをどう自分に合わせるか、また一番簡単な楽しみ方としては、プリント用紙を色々と変えてみて自身の作品と照らし合わせてみるのがオススメです。