アップル iPhone 12 Pro Maxで映画の予告編風ムービーを編集!|三井公一

三井公一

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はじめに

 
 5Gスマートフォン「アップル iPhone 12」シリーズは、写真やムービーがカンタンかつキレイに撮影できます。とりわけ、前回の記事でご紹介したように、高解像度の「4Kムービー」が誰にでも手軽に撮影可能なことが特長です。そして無料のアプリ「iMovie」を使って、映画の予告編のようなカッコいいムービーも編集可能になっています。

 そこで、今回はショートトリップ時に撮影した素材を使って「予告編」ムービーを作ります。その制作手順を皆さんにシェアしたいと思います。とても楽しいですよ。

まずはiPhone 12 Pro Maxで撮影した素材を確認!

 前回の記事通りに「4K」でショートトリップを撮影しました。3840×2160ピクセルの美しいムービーが、こんなにカンタンに撮影できるiPhoneは本当にスゴいですね!さて、これからアップルの純正アプリ「iMovie」を使って1本の映画予告編風ムービーを制作しますが、その前に撮影したムービー素材をじっくりと確認しましょう。

 まずは「写真」アプリをタップします。そして画面下部にある「アルバム」を選びましょう。下にスクロールすると「メディアタイプ」のところに「ビデオ」という項目があるはずです。この中に撮影したムービーが入っています。タップして確認してみましょう。

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 1本ずつムービーを再生してチェックします。意図通りに被写体を撮れているか、大きな手ブレがないかなど、素材として相応しいかを全画面で再生して見ましょう。編集アプリ上では小さく表示される場合が多いので、ここでよく確認することが大切です。

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撮影素材カットをチェック

 フェリーの甲板上で撮ったカット。船で揺られていますが臨場感あふれていていいですね。

 前回記事で紹介した固定(フィックス)撮影ですが、船が移動しているため動きのある映像になっています。両手でiPhoneを落とさないようにホールドしましょう。

 前回記事のようにティルトアップして撮影しました。途中フレアが入っていますが、印象的な効果となりました。フレアを入れたくない場合は手で光を遮る必要があります。

 こちらも前回記事のように、忍び足移動しながら標識を撮ってみました。このような動きのカットをおさえておくのが大事です。逆方向の動きも撮影しておくと役立つかもしれません。

 と、このように気に入って使えそうなカットがあったら、画面下部にある「ハート」アイコンをタップして「お気に入り」のマーキングをしておきましょう。あとでムービーをピックアップしやすくなります。

iMovieで編集してみましょう

 さあ、いよいよ編集作業です。使用するアプリはアップルの「iMovie」です。もしiPhoneから削除してしまった場合は「App Store」からダウンロードしましょう。もちろん無料です。「iMovie」アイコンをタップしてアプリを立ち上げましょう。「プロジェクト」画面にある「+」をタップすると下の画像のような画面になるはずです。表示のように「ムービー」と「予告編」の2種類を編集可能です。今回は「予告編」を制作します。

 「ムービー」は「パナソニック LUMIX S5で気軽にムービー撮影を楽しもう|【第3回】ムービー撮影設定とiPhoneでのカンタン編集!」の回で制作方法を取り上げていますので、そちらをご覧ください。

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 「予告編」を作るのはとてもカンタンです。テンプレートに沿って、ムービーや写真を入れ込んでいけばハリウッドスタイルのトレーラーを仕上げることが可能なのです。もちろんテロップなども本格的なものを挿入できます。

 それでは「予告編」をタップしましょう。タップすると予告編のテンプレートがズラリと並んでいるはずです。「アドレナリン」「おとぎ話」「冒険旅行」などステキなタイトルが見えますね。気になったものを選択して三角印の再生アイコンをタップするとそれぞれをプレビューできます。撮影したムービー素材にマッチしたものを選んで、今回の予告編を作っていきましょう。今回は「大人への旅立ち」を元に話を進めます。

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テンプレートを使ってカンタン・楽しい編集作業

 右上にある「作成」のアイコンをタップすると「アウトライン」と「絵コンテ」と書かれた画面になります。「アウトライン」はタイトルや作者名を入れたりすることができ、「絵コンテ」はテンプレートに沿ってムービーや写真、テロップを入れたりすることができるパートとなります。

 「アウトライン」ではムービーのタイトルやスタジオ名(作者名)、ロゴのスタイル(動く様子をプレビューできます)、クレジットなどを入力、指定可能です。ハリウッドの映画監督になったつもりでやってみるのがオススメ。

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 次は「絵コンテ」です。下の画像はから時系列順に素材をはめ込んだ様子であり、このようにテンプレートに沿って、ムービーや写真、テロップを挿入および入力するイメージで編集を進めていきます。とてもわかりやすいですよね。左の再生アイコンをタップすると大画面での簡易再生を、右にある再生アイコンをタップすると絵コンテ上でテロップなどが入ったムービーを再生可能です。

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 「アウトライン」でスタジオ名を「ShaSha Films」と入力してみました。「ロゴスタイル」で「カラーバー」を選んでプレビューするとこのように表示されました。

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 さて次は「絵コンテ」で編集していきましょう。テンプレートのアイコン(これを「クリップ」と呼びます)をタップして素材ムービーを選んで挿入していきます。この場合は「2.7秒」と書かれている部分に撮影したムービーを入れ込みます。秒数はクリップによって決められているので、この長さに合うものを選びましょう。

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 タップするとビデオ一覧が表示されます。先ほど「ハート」アイコンをタップしてあれば「お気に入り」フォルダに選んだムービーたちが入っているはずです。「お気に入り」フォルダをタップして移動しましょう。選んだムービーはありましたか?

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 目星をつけたムービーを選んでタップします。すると「+」と「再生」アイコンがポップアップします。「+」アイコンを選ぶとムービーがテンプレートに挿入されます。「再生」アイコンを選ぶと縮小表示されたムービーが再生され、内容を確認することができます。また、この時指先で左右にドラッグして、挿入する位置を指定することもできます。

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 挿入したムービーをタップすると、挿入範囲の調整、「亀」アイコンでスロー再生、「スピーカー」アイコンで音声の有無を指定できます。
 画面が見にくい場合はiPhoneを縦にすると見やすくなる場合があります。

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 ムービーだけでなく写真を挿入することも可能です。もしムービーが足りなくなったら写真を使うのもいいでしょう。文字の部分はテキストの入力ができます。シーンにあった言葉をiPhoneで入力していきます。なかなか手間のかかる作業ですが、撮影時のことを思い出してやるとうまくいくでしょう。

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 このように「絵コンテ」の上から全て作業していけば編集完了です!カンタンですよね?再生を繰り返して、おかしなところや気に入らない部分を修正したら完成です!

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 最終チェックが終わってOKなら完成ムービーを書き出しましょう。編集画面の状態で左上の「完了」アイコンをタップします。次に画面下部の真ん中のアイコンをタップして「ビデオを保存」すると「写真」アプリ内に書き出されます。

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完成した予告編風ムービーを見てみましょう

 アッという間に編集できましたが、仕上がりはどうでしょうか?静岡・西伊豆でのショートトリップの爽やかさが伝わってくる予告編風ムービーとなりました。

さいごに

 iPhone 12シリーズは、ムービー撮影はもちろん、編集作業もとても楽チンです。今回は短い予告編ムービーを制作しましたが、もし長編にチャレンジしたくなったら、「パナソニック LUMIX S5で気軽にムービー撮影を楽しもう|【第3回】ムービー撮影設定と iPhoneでのカンタン編集!」でご紹介したように、自分なりの作品を作ることも可能です。撮影から編集、そして5G回線でのシェアまでできてしまうiPhone 12シリーズは本当にスゴいですよね。パープルの新色も登場したので、ぜひカメラのキタムラ店頭で実機を手に取ってお試しください!

■写真家:三井公一
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービー、執筆、セミナーなどで活躍中。有限会社サスラウ 代表。

iPhoneの撮影テクニックはこちらの記事で紹介しています

■アップル iPhone 12 Pro Maxで4Kムービーに挑戦!|三井公一
https://www.kitamura.jp/shasha/article/481607999-20210527/

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