はじめに

こんにちは！今年初めてのフィルムカメラ記事になります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします！

今回は、ポートレート以外の”好き”にフォーカスしてお話ししていきたいと思います。

景色やスナップとは呼べないけど、好きなものを切り取りたい気持ちになった事はありませんか？
そんな時にフィルムカメラで撮ると、デジタルカメラとはまた違った緊張感もありつつ、現像から返ってくると特別な写真に思えてきます。
今回の記事では、意図して小物を使った撮影方法や、どんな目線で撮ればいいかなどもお話ししていきたいと思います。

上手に撮ろうとは思わないところから始まる。

外を気ままに散歩しながら、面白いものを見つけて撮影するのも良しなのですが、家で過ごしていて光が射した時、手元にあるものが綺麗だなと思った瞬間はありませんか？
そういった時に感じた純粋な気持ちを大切に、シャッターを押してみましょう。

全ての写真に言えることなのですが、気負わずに写真を撮るところから想像力も膨らんでくると、私は考えています。
ポートレートや構図を考えたプロップ（小物）じゃなくても、物撮りの楽しさが広がっていくと思います。

慣れてきたら+αの要素を

何かを撮ることに慣れてきたら、ポートレートや風景を撮るのと同じように光の向きやモノの角度にも視野を広げてみましょう。
少し視点を変えてみると後々お気に入りの写真になっている事もあります。
デジタルに比べてフィルムは光が優しいので、同じ写真でもより印象的に見える事もあります。

作例で話しますと、私の場合はグラス本体に目を向けるのではなく、光に照らされて伸びた影の形や飾ってあった花を西陽の射す場所に移して撮影してみたりと、少しだけの工夫で印象的な写真が撮れたと思っています。
”ただそこにあるものを撮る”から、”そこにあるものを良く見せてみよう”という気持ちにシフトして撮っています。

自分なりにプロップスタイリングをしてみる

次の段階として、デジタルカメラの撮影と同じように構図を意識しながら小物を使って撮影してみました。季節的なものやお気に入りのアイテムがあったら是非スタイリングして撮影してみてください。

デジタルでも勿論こういった写真は撮れはするのですが、フィルムの光の加減や色合いなどは唯一無二なので印象がまた変わってきます。
キャンドルや季節のフルーツ、飲み物などの小物を軸として、周りには統一感が出る小物を選ぶのがポイントです！
個人的にはフルーツなどはデジタルで撮影するよりフィルムで撮影した方が可愛いと思っています（笑）

私はコロナ禍になるまでプロップ撮影やテーブルフォトなどは全然撮らなかったのですが、家にいる時間が増え、お気に入りのアイテムを写真に撮ることが楽しい事に気づきました。

皆さんも身の回りにあるお気に入りのアイテムを撮影してみてくださいね。

お気に入りの景色に溶け込ませる

私の場合は思い切って椅子をアイテムとして持ち出したのですが、お気に入りの小物があったら外に持ち出して、風景を合わせて撮影するのも楽しいと思います。
（特定の場所で撮影する場合は必ず許可も取ってくださいね）

好きな景色にカメラを持ち出すのと同じ感覚でお気に入りのものを撮影に連れていくと、新たな発見や違った表情が見れて楽しいです。

おわりに

今回はちゃんと計算されていなくても、”好きなものを撮りたい”という気持ちや、そこから派生しアイテムを使った撮影などを振り返りながらお話させていただきました。
最初は何気ない瞬間からでも慣れたら自分でスタイリングしてみたり…工夫してみたりすると楽しさがまた芽生えます。

なかなか寒い時期に差し掛かっていますので、お家で写真を楽しみたい方やアイテムを使った撮影に興味がある方の参考になれば幸いです。
今回もお読みいただきありがとうございました！

　

■写真家：国分真央
1990年 東京都生まれ。映像制作会社や写真事務所を経て独立。2020年に東京都から山梨県に移住する。書籍の表紙や広告写真、CDジャケットなど幅広いジャンルで活躍中。独特な色合いと自然が溶け込むような写真が特徴で、独自の世界観を作り上げる。近年はフィルム写真での撮影にも力を入れ、執筆活動も行っている。