グーグル「Pixel Fold」は新しい撮影体験を味わえるフォルダブル端末

三井公一
グーグル「Pixel Fold」は新しい撮影体験を味わえるフォルダブル端末

ついに登場!グーグル「Pixel Fold」

カメラ性能が素晴らしいグーグルの「Pixel」シリーズに、折りたたみ式の新端末が加わりました。この「Pixel Fold」は携帯性と新しい撮影体験を両立した、高い画質を誇る意欲的なAndroidスマートフォンになっています。

グーグル「Pixel Fold」の特徴

この新端末の特徴は、カメラ機能に定評のある「Pixel 7」シリーズをそのままフォルダブル(折りたたみ式)にしたことでしょう。これによって畳んだまま一般的なスマートフォンのように撮影することも、手帳を開いたようにしてイマーシブ感高い撮影体験を味わうことも可能です。閉じた状態では一般的なスマートフォンの5.8インチ、開くと小さめのタブレット端末ライクな7.6インチに変貌するのです。

言葉で表すと簡単なのですが、実際に開いたスタイルで撮影すると何とも言えない新鮮な感じでシャッターを切ることができるのです。ただ単に大きなディスプレイとアスペクト比で撮れるだけでは?と思われがちですが、本当に楽しくて撮影が面白くなってしまうのです。不思議ですね。

「Pixel Fold」はグーグルが作った独自のチップ「Google Tensor G2」を搭載しています。写りに定評のある「Pixel 7」シリーズと同様ですね。これによってAIを駆使したコンピュテーショナルフォトグラフィーを快適に楽しむことが可能になっています。

アウトカメラは3つ搭載しています。48メガピクセルの広角レンズカメラ、10.8メガピクセル超広角カメラ、10.8メガピクセル望遠カメラ(光学ズーム5倍、超解像ズーム20倍)となっています。スマートフォン史上最強と言われる「Pixel」シリーズのDNAを受け継いで、どれも納得のいく写りを見せてくれました。

背景をぼかせるポートレートモードはもちろん、「Night Sight」と呼ばれる夜景モードももちろん搭載されており、あらゆるシーンを美しくカンタンに撮影することができます。

また、インカメラは閉じた状態と開いた状態で使えるように2つ装備されています。自撮りする際にフォルダブルの機能を利用して、「Pixel Fold」を開いて5.8インチのディスプレイを確認しながら高画質なアウトカメラで撮影可能になっていますよ。

ちなみに「Pixel Fold」は下の画像のように自立するので記念写真や動画、タイムラプス撮影も楽チンな端末になっています。もちろん写真のブラウズやYouTubeの視聴などでも活躍します。とても便利ですね。

ブラブラ実写スナップ!

さて今回はこの「Pixel Fold」の新感覚を味わうべく、手帳を広げたようなオープンスタイルでブラブラとスナップ撮影してみましょう。大画面で被写体を正確にフレーミングしながら、新鮮なアスペクト比でシャッターを切るのは快感ですね。

ちなみに上が端末を一般的に持って広角カメラでシャッターを切ったカットで、下が同じ位置で端末を開いて広角カメラで撮影したカットです。こんな風にアスペクト比が変わるのです。

上が開いた状態での撮影画面のスクリーンショットです。有機EL7.6インチの大画面でフレーミングしてシャッターを切るのがとても新鮮です。撮影が終わったらパッと閉じてポケットの中に仕舞えるのですから。下が撮影したカットになります。

多摩川に架かる橋脚を撮りました。このアスペクト比だと存在感というか重厚感がグッと出ますね。写りはとても精細で、さすがグーグルの「Pixel」シリーズだと感じられますね。

河川敷を散歩中にグラウンドで球技に興じる子どもたちを撮りました。その動いている様子から、手前の緑の鮮やかさ、そして空と雲の雰囲気まで「Pixel Fold」は余すところなく捉えてくれました。パッと端末を開いて撮るとじっくりとフレーミングできる印象です。

多摩川の堰を撮りました。ドピーカンでやや露出アンダーになりそうな環境でしたが、「Pixel Fold」は見た目に近い仕上がりの写真をアウトプットしてくれました。画面をタップすると、ホワイトバランスとホワイトポイント、シャドウポイントをコントロールするバーが出るので、簡単に好みの仕上がりに調整できるのがいいですね。

「Pixel Fold」は決して買いやすい価格の端末ではありません。ミドルクラスのフルサイズデジタル一眼カメラボディや、モバイルラップトップPCが買えてしまうくらいのプライスです。ただ定評ある「Pixel」クオリティの写真も撮れますし、ラップトップスタイルにして原稿を書くこともできます。

端子はUSB type-Cなのでカメラとケーブル接続して撮影画像を転送し、グーグルの「Snapseed」やアドビの「Lightroom」で現像処理をすることも可能です。飛行機での移動中に「Pixel Fold」で仕事をしてみましたが結構こなせてしまうのには驚かされました。ガジェット好きなフォトグラファーにはオススメです!

低照度の環境はお得意の「Pixel」シリーズ。この「Pixel Fold」も圧巻の夜間撮影が可能です。手持ちではもちろんのこと、ラップトップスタイルにして安定した場所に設置すれば、「星景モード」が発動するので美しい天体写真まで撮影できるのです。

シャッターボタンをダブルクリックすればカメラ機能が立ち上がるので、スナップショットでもとっさのシャッターチャンスを逃すことがないでしょう。フォルダブル端末ですがパッと展開し軽快に撮影が可能でした。何よりも大画面でしっかりと被写体を見ながら、確実に構図を作ってシャッターを切れるのがとてもいいと感じましたよ。

まとめ

「Pixel Fold」をひと月ちょっと使用した感想はズバリ「面白い!」です。機能的には他の「Pixel 7」シリーズとさほど変わらないのですが、やはりこの大画面でこのアスペクト比で撮るのが楽しかったです。軽快に持ち運んで、撮影時にパッと開いてシャッターを切る、というのが本当に快感でした。

写りは当然素晴らしく、何よりも美しい大画面で撮影結果をじっくりと確認できるのもメリットだと感じました。値段がちょっと張るのが難点ですが、総合的に見てもさまざまなシーンで活用できる最新型Androidスマートフォンになっているという印象です。触る機会があれば、ぜひ「パカッ!」と「Pixel Fold」を開いてみて大画面でシャッターを切ってみることをオススメいたします。きっと欲しくなるに違いないでしょう。

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■写真家:三井公一
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、ウェブ、ストックフォト、ムービー撮影や、執筆、セミナーなどで活躍中。さまざまな企業のイメージ撮影や、ポートレート撮影、公式インスタグラムの撮影などを多く手がける。スマートフォン撮影のパイオニアとしても活動中。

 

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