必見!iPhoneで撮る写真がグンとよくなるテクニック集
はじめに
こんにちは!フォトグラファーの鈴木啓太|urbanです。長年オールドレンズやフィルムを中心にポートレート、スナップ、家族写真を撮影しております。この度、2023年5月31日に筆者3冊目の単著「iPhoneで撮る写真がグンとよくなる法則」が発売となりました!
今回は、本の出版とShaShaを連動させていただき、iPhoneで撮る写真がグンとよくなるテクニックを紹介します!デジタルカメラをメインに使っている方ほど、スマホカメラでの撮影は何も考えずに撮っている人が多いのではないでしょうか。ここでは、ちょっとしたテクニックで、スマホカメラで撮った写真もグッと良くなる技を紹介していきます。
写真を撮る前にこれだけはやっておこう:レンズを拭く
皆さんは普段使っているスマホの写りが良くないなと感じたことはないでしょうか?毎日使っているスマホはどうしても汚れがちです。写真を撮ってもほわっとしている、なんかもやもやするというのはレンズが汚れている証拠!撮影する前にレンズをサッと拭いてあげるだけで、スッキリくっきりな写真が撮れます。
スマホケースを使っている方がほとんどだと思いますが、レンズ部分はカバーされていないため、指で触ってしまう、ポケットやカバンに入れたときにほこりがついてしまうなど、どうしても汚れがちな部分です。そのまま撮影してしまうと作例の様な曇った写真になってしまうため、撮る前には必ずメガネ拭きなど柔らかい布で拭いてから撮ることを心掛けましょう。
撮る前の作法として身に付けることができれば、いつでもスマホカメラの性能を最大限に発揮することができますよ。当たり前のことで、意外と気にしていなかったポイントだったりもしますので、是非覚えておきましょう。
カメラレンズが汚れた状態で撮った写真です。白くもやがかかったようになっています。
撮影前にカメラレンズを拭いて撮った結果です。コントラストがついて、とても良く写っています。
良い写真を撮るための第一歩:グリッドの設定
グリッドとはスマホのカメラに格子状の補助線を表示させる機能のことです。デジカメでは当たり前の機能ですが、なんとiPhoneをはじめとするスマホにもグリッドを表示させる機能があるのです。これがあるとないとでは、写真の水平、垂直の取りやすさが変わってきます!簡単に設定できるので、早速やってみましょう。
▼グリッドの設定方法
1. ホーム画面から「設定」アプリをタップ
2. 設定から「カメラ」をタップ
3. カメラから「構図」-「グリッド」をオン
カメラを起動してみましょう。すると、撮影画面に格子状の補助線が表示されたのがわかります。これで直線的な被写体を撮影しやすくなりました。また、iPhoneの方はカメラを真下に向けて水平にしてみましょう。中央に十字のマークが2つ表示されるのがわかります。これらを重ね合わせることで、スマホが水平になっているかがわかるのです。
グリッド機能は撮影全般に役立ちますが、建物や風景を撮影する場合に特に有効です。水平線や地平線、ビルやタワーなどが写っている場合は、傾いていると気になってしまうものです。とてもシンプルな機能ですが、活用するだけで今までの写真とは見違えるほど良く見えるはずです。
まさかの使い方!ローアングルで撮影する方法
iPhoneを含むスマホカメラには撮影するのが難しい被写体があります。それは、テーブルなどにおいてあるコーヒーカップやビンと言った背の低い被写体です。通常iPhoneのカメラで背の低い被写体を撮影する時、斜め45°の角度で被写体を撮影するしかなく、斜めからのアングルで撮らざるを得ません。それはiPhoneを含むスマホカメラは基本的にスマホに向かって左肩の裏にカメラが付いているからなのです。
一眼レフカメラやミラーレスカメラの様に、ボディの中心にレンズがあれば、被写体を斜め45°で撮影する以外にも、真横から撮影することは何ら難しくはありません。しかしiPhoneはカメラの位置が左肩にあることから、縦長の本体が邪魔をし、どうしても斜め45°の角度で撮影せざるを得ないのです。
そこで、少し発想を変えてみましょう。レンズの位置が悪いのであれば、変更してしまえばいいのです。iPhoneを逆さまに持つだけで、レンズの位置が下になりました!これで、テーブルにおいてある背の低い被写体に対しても、同じ目線で撮影することができました。非常に有効な撮影方法ですので、カフェなどで素敵なカップやデザートを撮影するときに是非チャレンジしてみてくださいね。
ポートレートモード不要!?iPhoneでボケを活かした写真を撮る方法!
さて、最後はiPhoneカメラでもボケを活かした写真を撮る方法を伝授します!ポートレートモードを使えばボケのある写真は撮れます。ですが、ポートレートモード自体、複数レンズで撮影した画像を合成し疑似的にボケを作り出すので、本来ボケないところまでボケてしまうといった結果になることも多いのです。ここでは、ポートレートモードに頼らないボケの基本を理解しましょう。
ボケを作るためのポイントは2点です。
1. 被写体にギリギリまで寄る
2. 被写体と背景をできる限り離す
これに加えて、望遠カメラがついている方はそれを使うようにしましょう。スマホのカメラはボケが弱いですが、この2点に気を付けることで、ボケを作り出すことが可能になるのです。逆にこの2点どちらかが欠けていてもボケは作り出せませんので、必ずセットで理解するようにしましょう。iPhoneを含むスマホカメラでボケを作り出すことは、最も難しい部分ですが、使いこなせると差がつくポイントでもあるので、是非マスターしたいテクニックです!
まとめ
さて、いかがだったでしょうか。iPhoneでもスマホでも快適に撮影するためのノウハウを得ることで、デジカメに匹敵するような写真を撮ることができると感じていただけたのではないでしょうか。今回掲載した写真はすべてiPhone XR、iPhone 14 Proで撮影しています。また、このポートレートの作例や今回掲載した写真のいくつかは後処理にiPhoneアプリのDazzやVSCOを組み合わせ、たった30秒で編集を行っています!
「iPhoneで撮る写真がグンとよくなる法則」では約60項目のテクニックの他、撮った写真を非常に簡単にフィルム、アナログ風に編集する方法も記載していますので是非参考にしてみてください!この編集テクニックはデジタルカメラで撮った写真にも転用できますので、手軽にフィルム風現像をするためにも大いに役立つと考えています!
また、スマホ以外にもデジタルカメラやフィルムカメラを使った実践的な撮影方法が知りたい場合は、僕が講師を務めるワークショップ「フィルムさんぽ/フランジバック」にもご参加いただければ嬉しいです!では、次の記事でお会いしましょう!
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■モデル:月(@_yue_rypi_)
■フォトグラファー:鈴木啓太|urban
カメラ及びレンズメーカーでのセミナー講師をする傍ら、Web、雑誌、書籍での執筆、人物及びカタログ撮影等に加えフィルムやオールドレンズを使った写真をメインに活動。2017年より開始した「フィルムさんぽ/フランジバック」は月間延べ60人ほどの参加者を有する、関東最大のフィルム&オールドレンズワークショップに成長している。著書に「ポートレートのためのオールドレンズ入門」「ポートレートのためのオールドレンズ撮影マニュアル」がある。リコーフォトアカデミー講師。