ライカとカレー。今日はあの駅で降りようか。Vol.6|ライカC-LUX

山本まりこ

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はじめに

今日の空は、ばっきりとした青色。
夏日になりますとラジオから聞こえてくる。相当暑くなるみたい。
今日は、ライカと旅に行こう。

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今日目指すのは、秦野(はだの)。
私の住む神奈川県二宮町のちょっと北側にある、丹沢山のお膝元で緑溢れる自然豊かなところ。今回秦野に行きたいと思ったのは、理由がある。ある日、大好きな秦野のコーヒー豆屋さんでふと見つけたパンフレットにトキメいてしまった。タイトルは、「全国名水百選秦野の水めぐり」。ビビビッ。

パンフレットを見ると、秦野駅や渋沢駅から歩くコース、東名秦野中井I.C.から車で巡るコースなどいくつかのコースが載っている。秦野駅から歩いて回ることができる水めぐりなんて最高じゃない、と次のライカの旅を即決したのが先月のこと。秦野の町中には、丹沢の湧水が汲める場所があることは知っていて何度か訪れたことはあるけれど、駅から歩いて水めぐりができるなんて知らなかった。パンフレットをしっかりリュックにいれて、いざ出発。JR二宮駅へ。

ちなみに、この連載「ライカとカレー。今日はどの駅で降りようか。」は、毎回山本まりこが異なるライカカメラとレンズを持って電車に乗り、気になる駅で降りて旅をする。そしてカレーを食べて帰ってくる、という内容の企画。早いもので、今回は連載の第六回目。

二宮駅へ

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今日の相棒は、ライカC-LUX。
2000万画素の高性能センサー、レンズはライカDCバリオ・エルマーf3.3-6.4/8.8-132mm ASPH.を搭載し、24~360mm相当(35mm判換算)の焦点距離をカバーする光学15倍ズーム、4K動画が撮影でき、最大秒間10コマの写真が撮影可能なデジタルコンパクトカメラだ。読み方は、「ライカシールックス」。色は、ホワイトゴールドとミッドナイトブルーの二色がある。今回の旅は、かわいらしいホワイトゴールドを選んだ。

駅までの道の中で、好きな場所がいくつかある。

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川沿いにジャングルみたいに緑が生い茂っていて、その緑の中を歩くように歩道橋が渡っている。川を見ながらその中を歩くのが好き。たまに魚が泳いでいたり、鳥がいたり。

ライカC-LUXはコンパクトデジタルカメラ。分かっているけれど、軽い。とにかく軽い。本体のみで約300g、メモリーカードとバッテリーを含むと340g。350mlの缶ジュース1個よりも軽い。液晶画面をタッチしてシャッターを切る。ピピッ。まるでスマホ感覚。

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秦野駅へ

JR二宮駅前からバスに乗り秦野駅を目指す。走り出したバスの中から見えるのは、まるで初めて見るような景色。いつも車から見ている景色とは何だか見え方が違う。バスに乗る、という新しい行為を選ぶだけで、いつもの景色も違う景色に見えてくる。人間の心理って面白いなあ。緑が濃くなって夏が近づいてきたなあとか、あ、ここの畑やっぱり見事だなあとか、遠くの山々が今日も美しいなあとか、車窓から見える景色にあれこれ感動しながら眺める。いつもは電車に乗る旅だけれど、今回はバスに乗って秦野駅を目指すことに。

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モードダイヤルをぐるぐると回して、どんなモードがあるのか確かめる。
PASMモードはもちろん、A、A+、COL、SCN、パノラマ、ムービーなど、いろいろなモードの選択肢がある。被写体や撮影状況に合わせてカメラが自動的に最適な設定を行うスナップショット「A」、スナップショットに加えて好みの明るさと色合いを設定できるスナップショットプラスモード「A+」、レトロやハイキーなど22種類のフィルターが入っている「COL」、人物をきれいに撮ったり逆光でしっかり撮ったりシーンに分けて美しい写真を撮ることができる「SCN」、絞り優先AEやシャッター優先AEなどを選択できる動画撮影モードなど幅広い撮影が選択できる。

こんなに小さくて軽いカメラで、いろいろなことができるのだなあとしみじみと眺める。

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ボケを楽しむ

JR秦野駅に到着。
バスを降りると、夏のように強い太陽の陽射し。ジリジリ。

まずは駅の中を散策してみると、観光案内所があったので情報収集をすることに。
「水めぐりをしたいのですが、パンフレットはありますか」と聞くと、持っているパンフレットとは違う種類のパンフレットがいろいろ出てくる。「秦野は田舎だからねえ。今の季節は家のお庭にいろいろなお花が咲いているからきれいですよ。」と男性のスタッフの方がほほ笑む。私の心がポッと温かくなる。近くの二宮町から来たと伝えようかと思ったけれど、言わずにありがとうございますと外に出る。遠くから来たと思われたのかな。それもまた、旅、ですね。

いろいろなルートがあるけれど、今日は、秦野駅から出発して約8kmを歩いていろいろな湧水を巡って秦野駅に戻って来るルートをセレクト。

少し歩くと、家々の庭先にたくさんのお花が咲いている。
「お花がきれいですよ」というさっきの男性の言葉を思い出しながらシャッターを切る。

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スナップショットプラスモードは、オートモードだけれど、自分で明るさと色合いを調節できる。さらに、撮影可能範囲3cmで撮影できる。ぐぐぐっと被写体に寄って撮影。背景がトロリとボケた。コンパクトカメラでも、ここまで背景ボケを表現できるのは嬉しい。

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ブルーベリーの実かな。もうすぐ夏だなあ。

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PASMモードで撮影時、フォーカスモードをマクロに設定すれば撮影可能範囲3cmで撮影できる。

アジサイを撮る

てくてくと歩いていると、池が見えてきた。
今泉名水桜公園にある湧水池。調べてみると、古来からの水汲みの場であり、1日約2,500トンの水が湧き出る全国名水線「秦野盆地湧水群」の中でも最大級の湧水量を誇る場所なのだとか。

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遊歩道沿いに色とりどりのアジサイが咲いている。

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A(絞り優先)モードでフォトスタイルをナチュラルに設定し、コントラストとシャープネスをマイナスに、彩度を+にして撮影。コンパクトデジカメで出来ることは多いのだなと実感しながら、遠足に来ている子供たちの笑い声をバックミュージックにシャッターを切った。フォトスタイルモードは、ヴィヴィッド、モノクロームなどいろいろ選ぶことが出来るので、自分の撮りたい風合いに設定して自在に撮ることができる。

光学15倍ズームを試す

レンズは、ライカDCバリオ・エルマーf3.3-6.4/8.8-132mm ASPH.を搭載し24~360mm相当(35mm判換算)の焦点距離をカバーする光学15倍ズームであることは前述した。さらに、デジタルズームは、~1440mm(35mm換算)の60倍ズームを有する。

ちなみに、光学ズームとデジタルズームの違いを説明すると、光学ズームはレンズを動かすことにより焦点距離を変えて被写体を光学的に大きく撮影するズーム方法、デジタルズームは撮像素子に写る画像を拡大することで被写体の大きさを変えるズーム方法。光学ズームは、ズームをしても画像の劣化はほぼないが、デジタルズームはトリミングをするイメージになるので、ズームをする分だけ画像は粗くなる。美しく写したい時は光学ズームの範囲内で撮影し、どうしてもアップで撮っておきたい時はデジタルズームで撮影してみる選択をするのがベストだろう。

光学15倍ズームを撮影してみよう。

まずは、焦点距離24mm(35mm換算)で撮影。
中央右に見えるアジサイを光学ズームしながら撮影していく。

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焦点距離約100mm(35mm換算)で撮影。

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焦点距離約200mm(35mm換算)で撮影。

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焦点距離約360mm(35mm換算)で撮影。光学15倍ズーム。360÷24=15、ということ。

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コンパクトデジタルカメラでも、画像の劣化なくここまでズームして撮影することができる。

まいまの泉へ

さあ、水めぐりを続けましょう。

家々が連なっていたり、
畑に野菜が実っていたり、
梅が落ちていたり。

ぽとぽと。

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モードダイヤル「COL」にて、フィルターをいろいろ変えて撮影してみる。
フィルターは全22種類。色鮮やかなポップや、明るく爽やかなハイキーなどの中からお気に入りを見つけるのも楽しい。

トイフォトにて撮影

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クロスプロセスにて撮影

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地図を見ると、このあたり。
きょろきょろとことこ迷いながら、やっとのことで一つ目の泉に到着。
緑溢れる場所を想像していたら、なんと、公民館の入口の前にその泉はあった。

地下20mから地下水を自噴させている泉。かたつむりのような形の湧水場の頂上からちょろちょろと水が湧き出ている。その隣には蛇口がいくつか並んでいて、同じく地下の湧水が出る。写真を撮っていたら、近所の方なのかな、ペットボトルをたくさん担いで水を汲みに来ている年配の女性がいたので「よく汲みに来られるのですか」と聞くと「ええたまに」と。女性はそう言いながら水を汲んでいく。私もそれにならって、持参したマイコップ(インドのチャイグラス)に湧き出る水を入れた。

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キラリ。
ごくり。

まずは一杯目。
いつも飲む水道水よりも味がある。

兵庫の泉へ

さあ次の泉へ。
それにしても今日は、暑いなあ。夏みたいだなあ。
帽子を深くかぶりながら、汗をぬぐいながら、たまに日焼け止めスプレーをかけながら進む。すると、何だか見慣れた景色「兵庫の泉」が見えてくる。
ああそうかここだったのかと思ったのはそう、この泉には、よく水を汲みに来ているのだ。車で大きなボトルを持参して5リットル水を汲んで帰る。美味しいお豆腐屋さんの敷地のすみにあるので、お豆腐を買いに来るついでに水を汲んで帰るのだ。家では、そのお水でご飯を炊いたりしている。丹沢の湧水で炊いたごはんはやっぱり美味しいなあと、山々を思い浮かべながらごはんを食べている。

ジャバジャバと勢いよく溢れ出る湧水に手を入れると、ヒヤッと冷たい。ああ美味しそう、思わず手に水を汲んで飲む。冷たくて美味しい。そして、水道水よりやっぱり味がある。マイコップで湧水を汲んでいると、その水がキラキラと美しいなと思いシャッターを切る。

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S(シャッタースピード優先モード)で、シャッタースピードを1/1600にして連写で撮影した。秒間10コマ撮れるので、シャッターボタンを押し続けて、たくさん写真を撮った。ちなみに、ライカC-LUXは、メカニカルシャッターで1/2000、電子シャッターで1/16000で撮影することができる。

再生して見返してみて、ドキッとした。コンパクトカメラでここまで撮れるとは。
水が躍っている。予想以上の、躍動感。
そして、水が美味しそうだ。
改めてライカC-LUXすごいなあと、泉の前で一枚記念撮影。

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一貫田湧水へ

さあ、次は、白笹稲荷(しらささいなり)神社(じんじゃ)へ。
パンフレットには、神社の境内の中に一貫田湧水があると書かれている。
神社の鳥居が大きくて一度ちゃんと訪れてみたいなあと車で横を通り過ぎる度に思っていた。まさかここに歩いてくるなんて思ってもみなかった。

鳥居をくぐると、すうっと心に風が通ったような気分になる。風に案内されるように奥の拝殿へと歩く。その気持ちのまま、モードダイヤルを「COL」にし、フィルターをサンシャインにて撮影した。

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『「お稲荷さん」は、稲作・農業の神様。「稲が成りますように」という「稲成り」から「いなり」となった。お稲荷さんで見るキツネは、神様のお使い。春になると山の神が里に降りて稲の生育を護り、収穫を終えて秋になると山に帰ると言う信仰があり、キツネも山の神と同じ時期に姿を見せることから神様の使いと考えられるようになった。』と、白笹稲荷神社のパンフレットに書かれていた。ふむふむ。そうだったのか。キツネは神様ではなく、神様の使いなのね。

北海道で野生のキツネを何度か撮影したことがある。
とても愛らしい目をしていて、私のすぐ先でくるっと丸まってくうくうと寝だした姿はたまらなく可愛かった。そんなことを思い出した。

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白笹稲荷神社のお守り。あまりに可愛いのでお土産に一つ。

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また来たい。そう思う気持ちのいい場所だなあ。
そんなことを思いながら、シャッターを切った。
そして、足取り軽く次の場所に向かった。

でも、そう言えば、すっかり忘れていた。湧水池のことを。
神社の澄み渡る空気と、キツネの愛らしさにすっかり頭がいっぱいになってしまった。まさか、湧水池を見ないで、撮らないで去るなんて。今日は水巡りなのに。と、そんな自分にびっくりしたけれど、それはまた来てねということかしらとポジティブに切り替える。また行こう、そしてその時に必ず撮ろう。

最後は、秦野駅に戻りつつ向原湧水へ。

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ホタルが生息する湧水池。
ひっそりと静か。きっと夜はさらに美しいのだろうなと思いを巡らせた。

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秦野駅から

あまりの暑さに駅まで辿り着けず、駅前のコンビニでマンゴーパフェを食べる。夏が近づいてきたなあ。後ろの席でバイトの面接をしている二人の話を頭半分で聞きつつ、次のライカの旅はあそこにいきたいなと想像すること頭半分。
青い空に、夏みたいな白い大きな雲が浮かんでいた。

秦野駅前からのバスの車窓は、相変わらず美しくて、あちこちきょろきょろしながらシャッターを切った。
それにしても、緑が濃い。

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今回の旅も楽しかったなあ、
ライカC-LUXはコンパクトデジカメだけれどいろいろなことが出来るカメラだなあ、
とライカC-LUXを眺める。
としみじみしたいところだけれど、そう、この連載は「ライカとカレー。次はあの駅で降りようか。」という企画。

まだ、カレーを撮っていない。食べていない。

カレーを目指して

実は、別の日に改めて秦野にカレーを食べに行ったのだ。

秦野駅の駅前にあるBio(ビオ)食堂は、「オーガニックをもっと身近に」をテーマに全国の契約農家さんの有機野菜・無農薬野菜・特別栽培野菜を使用するレストラン。お目当ては、「季節野菜の薬膳カレー」。たっぷりの有機栽培野菜と果物で作られ、動物性食材不使用のスパイスカレーだ。以前お店で食べたことがあり、また食べたいと思っていたのだ。水巡りをした後にお店に寄ったら、残念ながら閉店直後。という訳で、後日改めて訪れたのだ。

ランチの時間の開店直後にお店に入ると、すでにお店はお客さんでいっぱい。そしてお客さんのほとんどが女性。最後のテーブル席に案内されて座る。そして、季節野菜の薬膳カレーと、酵素ジュースを注文する。しばらくすると、酵素ジュース、そして、カレーが届いた。

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素揚げされた色鮮やかな野菜たちがズラリと並んでいる。なんて美しいのでしょう。席に座ったまま、何枚か写真を撮る。こちらは、「COL」のポップで撮影。

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「COL」のレトロで撮影。

たくさんの野菜や果実たちの甘みの中に優しく香るスパイス。カレーが酵素玄米と絡まると、さらに美味。お肉などの動物性食材は不使用、圧倒的な野菜力に包まれてあっと言う間に完食。満足感たっぷり。

帰り際、お店の方にご挨拶をして掲載の許可を伺うと快くOKをいただく。ありがとうございます。今度は他のごはんも食べに来ます。

この連載では、食べてからお店の方に掲載許可をいただいているので、自分の席で撮影していることが大半。雑誌の取材などだったら、予め取材のお伺いをして、時間通りにお伺いして、ライティングをして撮影する。この連載は旅の中。リアルな旅の中の記事にしたいと思っている。だから、席で座って撮ることが多い。

帰りがけに、秦野の駅前を撮影する。
「COL」ハイキーで撮影。

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「COL」レトロで撮影。

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駅の周りにもいくつか水が湧き出ているところがあるのでいくつか巡ってみた。
秦野の人々は丹沢の山の恵みのその美しく美味しい水を大切に守り続けているのだなあ、そう思いながらシャッターを切った。

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おわりに

今回は、缶ジュースよりも軽いコンパクトデジタルカメラ、ライカC-LUXとの旅。たくさんの水を巡った。まるでスマホで撮るかの如く軽快に撮影した。撮れた写真を改めてパソコンで見てみると、美しいボケと風が流れるような柔らかい風合いがしっかり撮れていた。

もちろん、過去に撮影したライカM10やライカQ2などで撮る方が、高階調なめらかで圧倒的なボケを表現出来てよりエアリーな風が吹く写真になるだろう。でも、このライカC-LUXという選択肢を選ぶのも楽しいだろうなと思う。ライカというカメラの中で、抜群に軽快に撮れて、遊びの幅がものすごく広いカメラだなと思う。何より、コンパクトデジタルカメラでここまで撮れることに今回本当に驚いたのは確か。

後日、白笹稲荷神社に改めて訪れた。
もちろん、一貫田湧水を撮影するために。
梅雨入り直後のその日は、しとしとと雨が降っていた。

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湧き上がるような水の音がゴボゴボと誰もいない池に響いていて、静かにシャッターを切った。雨の日は、雨の日にしかない美しさがある。

もうすぐ、夏が来る。
たくさん雨を撮ろう。

さあ、次はどの駅で降りようか。
夏の終わり、秋の始まりの頃、またライカと一緒に旅をしたいと思う。

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■Bio食堂
住所:神奈川県秦野市尾尻932-3
Tel:0463-79-9801
Bio食堂は有機栽培、無農薬、無添加にこだわるオーガニックレストラン。小田急小田原線の秦野駅から徒歩1分、神奈川県秦野市にあります。 (https://bioshoku.com/)

■白笹稲荷神社
住所:神奈川県秦野市今泉1089番地
Tel:0463-81-0256
白笹稲荷神社 -公式ページ- (shirasasa.or.jp)

■写真家:山本まりこ
写真家。理工学部建築学科卒業後、設計会社に就職。25歳の春、「でもやっぱり写真が好き」とカメラを持って放浪の旅に出発しそのまま写真家に転身。風通しがいいという意味を持つ「airy(エアリー)」をコンセプトに、空間を意識した写真を撮り続けている。

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