冬だからこそ楽しみたい!室内での花の撮影方法

小春ハルカ
冬だからこそ楽しみたい!室内での花の撮影方法

はじめに

こんにちは、フォトグラファーの小春ハルカです!
普段は花や自然風景、日常の何気ないシーンなど「心が動く瞬間」を撮影しています。

今回は、「冬の室内で楽しむ花の撮影」をテーマにご紹介します。
寒い冬は外での撮影が億劫になりがちですが、室内なら寒さを気にせず、じっくり撮影を楽しむことができます。
初心者の方でも挑戦しやすいコツをたくさんお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z 28-75mm f/2.8
■撮影環境:30mm f3.5 1/160秒 +0.7EV ISO500

お花屋さんでお気に入りの花を見つけよう

撮影の第⼀歩は、お花屋さんでお気に入りの花を見つけること。
季節を問わずたくさんの種類の花が揃っているので、眺めるだけでも気分が上がりますよね。

特に冬の時期には、チューリップやスイートピーといった春を感じさせる花が並ぶことも。
「春を先取り」した写真を撮影するのも素敵なアイデアです!

部屋に花を飾ると気分も晴れやかになるので、撮影目的だけでなく、日常に彩りを添えるつもりで選ぶとより楽しめます。

■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z 28-75mm f/2.8
■撮影環境:53mm f3.5 1/320秒 +0.7EV ISO100

撮影環境を整えよう

撮影を楽しむためには、少しだけ準備を整えるのがポイント。
以下のアイテムを揃えるだけで、ぐっとクオリティの高い写真が撮れますよ!

・花瓶
透明なガラスの花瓶は、花の色や形を引き立ててくれるのでおすすめです。
大きさや形の異なるものがあると、さまざまな花に対応できて便利です。

・白いテーブルや布
背景が白いと、花そのものの透明感や色彩が際立ちます。
白いテーブルがない場合は、白い布や画用紙を敷いてもOK!
撮りたいイメージに合わせて、柔軟にアレンジしてみてください。

・日当たりの良い部屋
窓から差し込む自然光を活用すると、花の美しさを最大限に引き出すことができます。
冬は太陽が低い位置にあるため、柔らかな陰影を活かした撮影がしやすいのも魅力です。

撮影を楽しむコツ

撮影の準備が整ったら、いよいよ撮影してみましょう。
ここでは、花の魅力を引き出す撮影テクニックをいくつかご紹介します。

光と影を意識しよう

■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
■撮影環境:35mm f2.5 1/1600秒 +1.3EV ISO200
■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
■撮影環境:35mm f1.8 1/160秒 ISO125

窓際で光の当たり方や影の形を工夫すると、花がより印象的に写ります。
例えば、カーテンを使って光を調節し、花にスポットライトのように光を当てると、立体感が生まれて美しい写真に仕上がります。

■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
■撮影環境:35mm f1.8 1/1250秒 +1.7EV ISO250

レースカーテンを背景に、窓際で撮影しました。
光をレースでほどよく遮断すると、全体的に柔らかく拡散してくれるため優しい印象になります。
手前にもレースをフレームインさせることで、ベールに包まれているような印象にしてみました。

前ボケを取り入れて柔らかな雰囲気に

■撮影機材:ニコン Z f + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
■撮影環境:50mm f2.2 1/400秒 -2EV ISO160
■撮影機材:ニコン Z f + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
■撮影環境:50mm f2.2 1/640秒 -2EV ISO160

主役の花を引き立てるために、前ボケを使うのも効果的です。
かすみ草など小さな花を手前に置くと、ふんわりとした優しい印象に仕上がります。

背景が暗い場合でも、前ボケを入れることで柔らかさが加わり、全体のバランスが整います。

背景を工夫しよう

背景を変えるだけで、写真の雰囲気はガラッと変わります。
下の写真は画用紙を使って撮影しました。
白い画用紙を使えばシンプルで美しい写真になりますが、パステルカラーの紙を使えば柔らかく優しい印象を演出できます。

■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
■撮影環境:70mm f4 1/125秒 -0.7EV ISO320
■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
■撮影環境:63mm f4 1/320秒 +0.7EV ISO320

たとえば、青いデルフィニウムには淡い水色の背景を、白いガーベラにはピンクの背景を合わせると、花がより引き立ちます。

花手水を作ってみよう

■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
■撮影環境:105mm f6.3 1/200秒 +0.7EV ISO125

透明な金魚鉢やボウルに水を入れて、小さな花を浮かべるだけで、幻想的な写真が撮れます。
水面の反射や花の浮遊感が、普段と⼀味違う仕上がりを生み出します。
例えば、小さな花をたくさん浮かべて花手水のような写真を撮ると、冬の透明感を感じられる素敵な作品になります。

マクロレンズで花の美しい世界を覗こう

■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
■撮影環境:105mm f5.6 1/1250秒 +0.7EV ISO100
■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
■撮影環境:105mm f4.5 1/125秒 +0.7EV ISO160

マクロレンズを使うと、肉眼では見えない花の細部まで捉えることができます。
花びらの繊細な模様や雄しべ・雌しべの形状など、ディテールに焦点を当てると、新しい発見がたくさんありますよ。
細部までこだわることで、花の美しさを写真に収めることができます。

さいごに

■撮影機材:ニコン Z 6II + NIKKOR Z 28-75mm f/2.8
■撮影環境:75mm f2.8 1/125秒 +0.7EV ISO200

いかがでしたか?
冬は寒さで外に出るのが億劫な季節ですが、室内での花撮影なら時間や場所に捉われずじっくり楽しむことができます。
さらに撮影の楽しさだけでなく、心を癒してくれる時間にもなるはずです。
ぜひみなさんもこの冬、室内での花撮影に挑戦してみてください!

 

 

■フォトグラファー:小春ハルカ
1995年生まれ、群馬県在住。2015年に初めての一眼レフカメラを購入し、写真を撮る楽しさに目覚める。2023年にフリーランスとして活動を開始。淡く華やかな世界をコンセプトに、自然風景や季節の花、何気ない日常のシーンなど「心が動く瞬間」を撮影。企業タイアップや観光PR撮影、写真系メディアの記事執筆、写真講師など幅広く活動している。

 

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