NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 & Z 40mm f/2|旅のお供はこの2本!旅のススメに高倍率ズームと単焦点レンズ【ニコン編】

NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 & Z 40mm f/2|旅のお供はこの2本!旅のススメに高倍率ズームと単焦点レンズ【ニコン編】

はじめに

一昨日、2022年10月に「旅のお供はこの2本!旅のススメに高倍率ズームと単焦点レンズ」という記事を書かせていただきましたが、他メーカーの場合はどのレンズがいいですか?といった質問をいただくことがありました。「高倍率ズームレンズ+単焦点レンズ」という基本的な考え方は同じなのですが、具体的な例として今回はその第2弾、ニコン Zシリーズでの旅編をお届けいたします。

機材について、ニコン Zシリーズの高倍率ズームレンズは先日ご紹介したNIKKOR Z 28-400mm f/4-8 VRもありますが、今回は「旅の装備はできるだけコンパクトに」という観点から、Z 6IIにNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRとNIKKOR Z 40mm f/2の3点で出かけました。

Zシリーズの単焦点レンズは他にも26mm f/2.8、28mm f/2.8、35mm f/1.8、50mm f/1.8などがありますが、

●26mm f/2.8と28mm f/2.8は最短撮影距離がそれぞれ20cm、19cmと短い点は評価できるものの、高倍率ズームレンズのワイド端(24mm)に近く、私が提唱している35mm付近から外れる

●35mm f/1.8は画角と最短撮影距離(25cm)、そして開放F値は申し分ないがレンズ本体のサイズが大きい

●50mm f/1.8も上記同様レンズが大きいこと、最短撮影距離が40cmと長いこと、そして何より私自身50mmの画角がちょっと狭く感じる

以上のことから、最短撮影距離が29cmという点のみ少々の不安要素とはなりつつも40mmの画角と開放F値がF2であること、また価格の手頃さからNIKKOR Z 40mm f/2を選びました。

 

 

今回の旅は北海道(函館)と北東北(青森・岩手)を巡ったのですが、旅の後半、岩手から青森へは奇しくも2年前とほぼ同じルートを辿ることになりました。ぜひ、2年前の記事も併せて(比較しつつ)覧いただけたらと思います。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:80mm, F16, 1/320秒, ISO 200, WB 自然光オート, PC:スタンダード

移動中のスナップ撮影

以前の記事でもご紹介しましたが、やはり旅の移動も撮影しておきたいもの。瞬時に現れては流れてゆく景色をカメラに収めるには、レンズ交換なく画角を変えることのできる高倍率ズームレンズは適していると言えるでしょう。

函館から八戸まで移動するにあたり新幹線を利用しました。新函館北斗駅を出てしばらくすると、左手に函館湾を隔てて函館山が。麓の市街地まで綺麗に見渡すことができ、同日の午前中にはあのあたりにいたのに……と不思議な気持ちでシャッターを切りました。また、青函トンネルを抜けた後、陸奥湾を背景に広がる水田と畦道に停まる軽トラに、「私にとっての非日常も、あの軽トラの方には日常なんだなぁ」などと考えて旅情に浸ったり(笑)。 関西に住んでいると東北・北海道新幹線に乗車する機会がほとんどないため貴重な乗車体験となり、車窓に釘付けでした。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:100mm, F6.3, 1/800秒, 露出補正 +0.3段, ISO 400, WB オート, PC:スタンダード
■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:54mm, F5.6, 1/1600秒, 露出補正 +0.3段, ISO 400, WB オート, PC:スタンダード

八戸駅から本八戸駅まで在来線に乗りました。乗車した位置がちょうど列車の最後尾で、時間も日没の頃だったことから夕暮れの光を反射した線路が伸びる写真を撮影。絞り優先モードのまま、シャッター速度を見ながらISO感度を決めて露出を整えました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:57mm, F5.6, 1/400秒, 露出補正 -1.0段, ISO 400, WB フラッシュ, PC:スタンダード

青森で、2年前の旅との決定的な違いは同行者がいて友人が車を運転してくれたこと。助手席から、りんご農園越しの岩木山など、気になる光景をどんどん撮影していたのですが、やはりレンズ交換なく画角を変えられるのは非常に便利です。今回は青森滞在中ずっといいお天気に恵まれて岩木山も頂上から裾野まで綺麗に見えたのですが、5月下旬でも標高が上がるとまだまだ雪が残っていること、そして角度によっては本当に富士山のように見えて「津軽富士」と呼ばれることも納得!でした。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:32mm, F8, 1/2000秒, 露出補正 -0.7段, ISO 400, WB 自然光オート, PC:スタンダード
■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:93mm, F9, 1/1000秒, 露出補正 +0.7段, ISO 250, WB 自然光オート, PC:スタンダード

弘前市りんご公園の近くで2年前は見つけられなかったかわいいカーブミラーを発見!友人に車を止めてもらって助手席の窓から撮影したのですが、短時間でさっと撮りたいときもやはり高倍率ズームがありがたいですね。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:83mm, F6.3, 1/800秒, 露出補正 -0.7段, ISO 200, WB 5000K, PC:スタンダード

関西へ戻る飛行機は青森空港を飛び立ってすぐ、眼下に弘前の市街地や画面左奥に十和田湖を捉えつつ旋回しながら上昇していきました。上空からの写真と地図を比較して、これはどのあたりだろう?と解明することが好きな私は、こういった時に拡大するとやはりスマートフォンよりも圧倒的に鮮明な写真が撮れる点において、まだまだ一眼カメラの優位性を実感します。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:24mm, F6.3, 1/100秒, 露出補正 +0.3段, ISO 400, WB 自然光オート, PC:スタンダード

24mmの広角と200mmの望遠が1本で賄えるメリット

高倍率ズームレンズのメリットはこの「広角と望遠が1本で賄える」に尽きると思うのですが、今回のNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR はちょっと広めの広角である24mmと、程よい望遠の200mmまでが1本にまとまったレンズです。今回、どのような場面でどのような役割を果たしてくれたのかをご紹介します。

函館から市電(路面電車)に乗って、津軽海峡を望む立待岬へ行きました。まずはこの地の特徴である断崖絶壁の連なる地形を撮影。雄大さを伝えるにはやはり広角での撮影は欠かせません。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:24mm, F11, 1/640秒, 露出補正 -1.0段, ISO 200, WB 自然光オート, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め

その後津軽海峡を眺めていると海の上にフェリーを発見。テレ端の200mmで撮影したのち、撮像範囲をDXに切り替えて300mm相当でクロップ撮影をすると「津軽海峡フェリー」という船体の文字が拡大せずともしっかり見て取れるようになりました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:200mm, F11, 1/1600秒, 露出補正 -0.3段, ISO 200, WB 自然光オート, PC:スタンダード
■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:200mm(撮像範囲:DX), F11, 1/1000秒, 露出補正 +0.3段, ISO 200, WB 自然光オート, PC:スタンダード

弘前から車で1時間ほどの高山稲荷へ。ずらりと並ぶ千本鳥居を見てみたくて訪れたのですが、それはもう、圧巻の眺めでした。広角だと遠近感が強調されて「どこまでも続く鳥居の距離感」が伝わる一枚となり、逆に望遠では圧縮効果により「ぎっしりと並ぶ鳥居の迫力」が伝わる一枚となりました。この「遠近感」と「圧縮効果」がレンズワークの重要なポイントで、表現上必要であったり、撮影の楽しさにつながるものです。ゆえに広角も望遠も両方必要となるのですが、砂埃が入る危険が高まる屋外でのレンズ交換をしなくてよい点や、荷物を減らすことができる点において、やはり高倍率ズームレンズの有用性が感じられます。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:24mm, F8, 1/500秒, 露出補正 -0.3段, ISO 250, WB 自然光オート, PC:スタンダード
■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:62mm, F8, 1/640秒, 露出補正 -0.7段, ISO 250, WB 自然光オート, PC:スタンダード
■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:130mm, F9, 1/400秒, 露出補正 -0.3段, ISO 250, WB 自然光オート, PC:スタンダード

やっぱり欲しい単焦点レンズ

一方で、多くの高倍率ズームレンズの弱点としては「開放F値が大きい(=集光能力が高くない、暗いレンズである)」「最短撮影距離が長めである(一部の高倍率ズームは当てはまりませんが)」といった点が挙げられます。今回のNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRは、開放F値が広角側でF4、望遠側だとF6.3であり、最短撮影距離が50cm、望遠側だと70cmと、まさに上記のデメリットに当てはまります。そこでこの点を補ってくれるレンズとして単焦点レンズを1本足すことを提案しています。

焦点距離(画角)としては、どのような場面で使いたいかにもよりますが、室内での食事の場面や夜のスナップを想定し、好みの焦点距離のレンズを選ぶとよいでしょう。私自身は冒頭に記載のことから、今回は40mmで開放F値がF2のレンズを選びました。

明治時代に建てられたレトロな建物はとてもフォトジェニックです。今回は40mmとそこまで広くはない画角を持つレンズですが、アングル次第で奥行きを表現したり、主体となるものの存在感を伝えることができました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 40mm f/2
■撮影環境:40mm, F5, 1/80秒, 露出補正 -1.0段, ISO 800, WB オート, PC:スタンダード
■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 40mm f/2
■撮影環境:40mm, F2.8, 1/500秒, 露出補正 -1.0段, ISO 800, WB オート, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め

夜のスナップにはやはりF値の小さな明るいレンズが欠かせません。とっぷり暮れた夜9時過ぎ、街灯も少なくかなり暗いシチュエーションでしたが、開放F値F2のおかげでISO感度が400でもシャッター速度は1/125秒で撮影できました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 40mm f/2
■撮影環境:40mm, F2, 1/125秒, 露出補正 -0.7段, ISO 400, WB オート, PC:スタンダード

同行した友人のリクエストもあり、今回も青森の山中にある秘境「青荷温泉 ランプの宿」へ行きました。部屋にはテレビはおろか電灯もなく(スマホやカメラの充電もできません)、灯油を使ったランプの明かりだけで過ごします。当然、写真撮影には非常に酷な環境であり、F値の小さな明るいレンズが大活躍してくれました。尚、青荷温泉は2年前に訪れた後すぐの大雨で被災されましたが、一部の温泉にまだ湯温面で影響が残っていたものの、宿はほぼ復旧されていてよかったです。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 40mm f/2
■撮影環境:40mm, F2, 1/125秒, 露出補正 -0.7段, ISO 1600, WB 5000K, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め

青荷温泉の夕食は午後6時から大広間でいただきます。初夏ということでまだ暗くなる前、薄暮の中で食事風景を撮影。山の幸をふんだんに使った数々の郷土料理を載せたお膳を、座ったままで画面内に収めることができました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 40mm f/2
■撮影環境:40mm, F2, 1/125秒, 露出補正 -0.7段, ISO 2000, WB 5000K, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め

友人と入った居酒屋で郷土料理の「十和田バラ焼き」と「そばもやし」を注文しました。最短撮影距離(29cm)まで被写体に近寄った写真がこちら。体感的には「あと一歩寄れたらピント合わせがスムーズなのにな……」(寄った際にピントが合わず、ちょっと引くことが多かった)という印象ではありますが、マクロ的な撮影をするのでなければお料理の写真を押さえておくには十分でした。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 40mm f/2
■撮影環境:40mm, F2.8, 1/60秒, ISO 640, WB オート, PC:スタンダード

室内での高倍率ズームレンズ

前述の通り、室内では明るい単焦点レンズの出番が多くはなりますが、もっと広角や望遠が欲しくなることもあります。そんな時にはやはりズームレンズの出番です。

旧弘前市立図書館の螺旋を描くように上る階段はやはりできるだけ広角で押さえたいところ。一般的なズームレンズのワイド端は28mmまたは24mmですが、ここは24mmでよかった!と思った場面でした。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:24mm, F5.6, 1/500秒, 露出補正 -0.3段, ISO 400, WB 5000K, PC:スタンダード

弘前に来たからには、とアップルパイを食べに行きました。窓の外の木漏れ日が室内に届く昼下がり。あいにくと窓際の席には座れなかったのですが、少し離れた席からいい光が差し込む様子やスタッフさんの手元を撮影。今度は望遠があってよかった!と思った場面でした。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:97mm, F6.3, 1/1000秒, 露出補正 -1.0段, ISO 400, WB 5000K, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め
■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:140mm, F6.3, 1/320秒, 露出補正 -0.3段, ISO 400, WB 5000K, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め

夜は暗過ぎて明るい単焦点レンズでないと辛いランプの宿も、よく晴れた朝はズームレンズの出番。目一杯望遠にして、単焦点レンズでは出せない圧縮効果を利用したり、宿の中で目に留まったものをスナップして歩きました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:200mm, F6.3, 1/100秒, 露出補正 -1.7段, ISO 1250, WB オート, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め
■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:60mm, F6, 1/3200秒, 露出補正 -1.7段, ISO 640, WB オート, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め

旅スナップ

最後に、焦点距離順に旅のスナップをご紹介いたします。

今回の函館での夕景は、函館山の上からではなく海から函館山を臨む場所を選びました。高架道路と船があったおかげで広角による遠近感が強調された一枚となりました。ちなみに、港のそばに高架道路が走り、海を隔てて山がある、という光景はどこか私の地元、神戸に似ているなぁと思いながら……寒過ぎて早々に退散!5月末の北海道の夜はまだまだとても寒いですね。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:24mm, F9, 1/4秒, 露出補正 -0.3段, ISO 1250, WB 晴天日陰, PC:ビビッド, 三脚使用

岩木山の麓にある岩木山神社の境内での一枚。新緑と水面に映った青空とが非常に綺麗でした。大きな明暗差のある場所で、肉眼では難なく見えてもカメラだと明暗のどちらかに露出を合わせると、もう一方が白とびや黒つぶれを起こしてしまいがちです。このような場面では、ニコンのカメラなら「アクティブD-ライティング」を「強め」に設定することで白とびを抑えてくれたり、暗部を持ち上げてくれることで肉眼での見え方に近付けてくれます。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:40mm, F8, 1/160秒, 露出補正 -1.3段, ISO 100, WB 自然光オート, PC:スタンダード, アクティブD-ライティング:強め

函館公園から立待岬方面を臨んで。噴水や遊園地の乗り物といった公園のディテールを描きつつ、遠景まで入れることを考えて焦点距離を決めました。余談ですが、実はこの日のお昼に函館に到着した時はどうしようかと思うほどの曇天だったのですが、お昼を食べて外に出ると……この通り、同じ1日とは思えないほどの快晴に変わっていて驚きました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:40mm, F11, 1/1000秒, 露出補正 -0.3段, ISO 400, WB 自然光オート, PC:スタンダード

函館の元町配水場を訪れたのはもうかなり陽が傾いた時間でした。明治時代に建てられたレンガづくりの管理事務所をカメラに収めようとするとちょうどほぼ逆光で、ふわっとしたフレアに包まれましたが、個人的にはやわらかい空気感が伝わってきて決して嫌いではないです。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:65mm, F8, 1/200秒, 露出補正 +0.7段, ISO 400, WB 自然光オート, PC:スタンダード

ランプの宿で使われるランプを集めて、燃料となる灯油を注ぐためのランプ小屋。きれいに並べられたランプや扉が歪まないように望遠で撮影。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:115mm, F7.1, 1/30秒, 露出補正 -1.7段, ISO 250, WB 自然光オート, PC:スタンダード

弘前市りんご公園では、りんごの赤ちゃんを見ることができました。NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRの最短撮影距離は50cmで、これは望遠になるに従って長くなり「小さな被写体に寄って大きく撮影することができる」というわけにはいきませんが、望遠による拡大をうまく使うことで小さな実がなっている様子はしっかり伝わる一枚となりました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:125mm, F6.3, 1/800秒, 露出補正 -0.3段, ISO 200, WB 5000K, PC:スタンダード

函館の外国人墓地の外の道路より、手前の草を前ボケにして。背景に海と市街地や山が見えることで函館らしい一枚になりました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:140mm, F6.3, 1/1000秒, 露出補正 -1.0段, ISO 200, WB 自然光オート, PC:スタンダード

函館は坂の街。昔、CMのロケ地にもなった有名な八幡坂を見下ろすように撮影していると、すぐそばの高校の下校時間と重なりました。毎日この景色が見られるなんて、なんとも羨ましい限りです。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:170mm, F9, 1/640秒, 露出補正 -1.0段, ISO 200, WB 自然光オート, PC:スタンダード

無数のウミネコで知られる青森県八戸市の海沿いにある蕪嶋神社へ出かけました。ちょうどヒナ鳥が生まれる時期だったようで、数えきれないほどたくさんのヒナにも会えました。あまりにも数が多く、すぐ手が届くほどの距離にまで近づけたりはします(もちろん、触れることはしません)が、やはり200mmという望遠も大活躍でした。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:200mm, F8, 1/2000秒, 露出補正 -0.7段, ISO 400, WB オート, PC:スタンダード(

弘前市りんご公園のりんごの時計を「ちょっと遠い(ズームが足りない)かなぁ」と思いながらファインダーを覗いていると、走り回る子供たちがフレームにイン。被写界深度から外れたことでむしろいい塩梅にボケてくれました。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
■撮影環境:200mm, F6.3, 1/1600秒, 露出補正 -0.3段, ISO 200, WB 5000K, PC:スタンダード

まとめ

旅行という非日常の時間と空間を撮影するには広角も望遠も欲しいところ。それが1本で済む高倍率ズームレンズはとても実用的です。一方で、開放F値が暗いことや、最短撮影距離が長くて被写体に寄れない!という弱点を補ってくれる小型軽量の単焦点レンズとの組み合わせは、旅の装備としてやはりおすすめです。尚、単焦点レンズの焦点距離はご自身の撮影スタイルや感覚に合うものを選んでオリジナルの旅装備を整えていただけたらと思います。

■撮影機材:Nikon Z 6II + NIKKOR Z 40mm f/2
■撮影環境:40mm, F6.3, 1/20秒, 露出補正 +0.3段, ISO 400, WB 5000K, PC:スタンダード

 

 

■写真家:クキモトノリコ
学生時代に一眼レフカメラを手に入れて以来、海外ひとり旅を中心に作品撮りをしている。いくつかの職業を経て写真家へ転身。現在はニコンカレッジ、オリンパスカレッジ講師、専門学校講師の他、様々な写真講座やワークショップなどで『たのしく、わかりやすい』をモットーに写真の楽しみを伝えている。神戸出身・在住。晴れ女。
公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員

 

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