ソニー FE 50mm F1.4 GMが登場!|小型・軽量のG Master 標準単焦点レンズ
はじめに
ソニーからEマウントのフルサイズ ミラーレスカメラ用交換レンズ「FE 50mm F1.4 GM」を、2023年4月21日(金)に発売するとアナウンスがありました。「Planar T* FE 50mm F1.4 ZA」の発売から6年が経過し、G Master品質となって登場した「FE 50mm F1.4 GM」は優れた描写力と、かつてない小型・軽量設計で実現した50mm 標準単焦点レンズとなっています。今回はCP+ソニーブースのタッチ&トライコーナーで展示機を触ってきましたので、そのレポートを是非ご覧ください。
小型・軽量デザインと優れた操作性
開放F値1.4の明るいレンズながら重量は約516gと非常に軽く、持ち運び易い大きさになっています。従来の50mmf/1.4モデル「Planar T* FE 50mm F1.4 ZA」や上位モデルとなる「FE 50mm F1.2 GM」よりも約262g軽く、外寸も一回り小さくなっていて機動性が優れているのを感じます。
FE 50mm F1.4 GM | Planar T* FE 50mm F1.4 ZA | FE 50mm F1.2 GM | |
重量 | 約516g | 約778g | 約778g |
フィルター径 | 67mm | 72mm | 72mm |
外形寸法(最大径x長さ) | 80.6mm x 96mm | 83.5mm x 108mm | 87mm × 108mm |
手ブレ補正 | – (ボディ側対応) | – (ボディ側対応) | – (ボディ側対応) |
レンズの先の方に「フォーカスリング」があり、その横にカスタマイズ可能な「フォーカスホールドボタン」が2つ、ボディー側に近いところには「絞りリング」があります。
絞りリングを回す際はクリック感のON/OFFを選択する事もできますので、静止画、動画問わず便利に使用できます。
絞りリングをAの位置にすると、カメラ側で絞り値を操作できます。「IRIS LOCK」と記載されたスイッチを使えば、絞りリングをAの位置に固定することが出来るので、絞りリングに誤って触れてしまった場合でも誤動作を防ぐことができます。
このレンズの下側にある爪のような突起は、平なところにカメラを置いた時に絞りリングを浮かせる事で、位置が変わらないようにしてくれたり、置いた状態でも絞りリングを回す事が出来たりします。
レンズの右側にはAFとMFの切り替えスイッチがあります。MFでは「リニア・レスポンスMF」を採用していますので、繊細なフォーカスリング操作にもレスポンスよく精緻なピント合わせができます。
GMレンズならではの高い描写性能
小型・軽量ではありますが、GMレンズの称号にふさわしく描写性能に優れています。超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズ2枚を使用する事で像面湾曲や諸収差を良好に補正し、画面中心から周辺まで高解像な描写を実現しています。またED(特殊低分散)ガラス1枚を最適に配置する事で色収差を抑制し、色にじみを抑え、被写体をシャープに捉えることができます。
開放のF値1.4から高い解像性能を有しており、被写体をシャープに捉えることが出来ます。G Masterならではの美しいぼけ表現が可能です。
光学設計と「ナノARコーティング II」の最適化により、ゴースト・フレアを効果的に抑制し、ヌケのよいクリアな描写が得られるようです。
最短撮影距離と最大撮影倍率はこちらの通りです。
FE 50mm F1.4 GM | Planar T* FE 50mm F1.4 ZA | FE 50mm F1.2 GM | |
最短撮影距離 | 0.41m(AF時)、0.38m(MF時) | 0.45m | 0.4m |
最大撮影倍率 | 0.16倍(AF時)、0.18倍(MF時) | 0.15倍 | 0.17倍 |
AF性能
会場では動きのあるモデル撮影を行いましたが、予想以上に素早く瞳にピントが合い、そのまましっかりと追従してくれる印象を受けました。XD (extreme dynamic) リニアモーターを搭載することで、Planar T* FE 50mm F1.4 ZA と比較してAF速度は最大1.9倍向上しているとの事です。
高い動画性能
AF操作時はXDリニアモーターの採用により、操作音や振動が抑えられているとの事ですので、動画撮影も安心して行え、撮影に集中することができそうです。
本レンズはα本体のブリージング補正機能を使用することにより、フォーカスブリージングを最小限に抑えることができます。ブリージング補正機能は、2023年2月時点でα7R V、α7 IV、FX6、FX30のボディーに内蔵されています。最新の対応カメラはこちらからご覧ください。
また動画撮影時の手ブレ補正として、ボディ側のアクティブモードによるブレ補正にも対応しています。このアクティブモードを使った撮影では強力な手ブレ補正効果がありますので、歩きながらの手持ち撮影でも安定した映像を残すことが出来ます。
※アクティブモードによる手ブレ補正は対応のカメラ使用時に可能です。アクティブモード時は画角が少し狭くなります。
さいごに
従来モデルとなる「Planar T* FE 50mm F1.4 ZA」から最新の光学性能を持ったGMレンズとなったことで画質、AF面が大きく向上した上、軽量でコンパクトになった事から、とても扱い易い優れた標準単焦点レンズになっています。「FE 50mm F1.2 GM」を使われている方も、軽くて取り回しの良い本レンズを一度手にとって試して頂ければと思いました。