【突撃レビュー】超弩級!ソニー FE 600mm F4 GM OSSはEマウント最高クラスの光学設計!
【この記事の目次】
はじめに
今回は、先週記事を掲載したFE200mm-600mmF5.6-F6.3と同日に発表があったFE600mmF4 GM OSSのレビューです。
というのも、こちらのレンズはデモ機の本数が少ないようで、訪ねたソニーストア銀座では2019年6月23日(日)までの限定公開とのこと。その後は別のソニーストアに移動するとの事です。(また銀座に戻ってきてほしいですね)
最高の光学性能を誇るレンズなので、より良さをお伝えできるように、ボディも最高クラスのカメラα9につけて試してきました。
見た目に反するその軽さ
実はソニーストアでは先にFE200mm-600mmを触っていたのですが、隣にある白く大きいレンズがあってチラチラ見ていました。
もちろんFE600mm F4 GM OSSですが、とても大きな見た目のレンズだったので心の中では「いやぁ軽いとは言っても、なんだかんだ重いんじゃない?」と疑っていました(ソニーさんすみません…)
いざ本レンズを持ってみると“えっ?軽っ!!”と声を出して驚くほど、とても軽い。この感覚はぜひ手に取ってお試しいただきたいです。
軽さの秘訣ですが、答えはレンズ構成にありました。
レンズ構成図を見てみるとFL(蛍石)レンズとXAレンズが中央に、ED(特殊低分散)レンズを後方に配置しています。
このクラスのレンズは、FLレンズやEDレンズといった特殊レンズを前に持ってくることが多いためフロントヘビーになりやすく、同時に重く感じます。しかし本レンズは特殊レンズや通常のレンズを中央~後方に多く配置することによってフロントヘビーになりにくく、重心が中心にあるため持った時に軽く感じるよう工夫がされています。
最高の光学設計
(出典:ソニーマーケティング)
私はあまりMTF曲線だけでレンズの性能すべてを決めるわけではありませんが、本レンズのMTF曲線を見た時、あまりにも凄いため「おぉ~」と声が出てしまいました。
MTF曲線とはレンズ性能の参考になる図表で、とても簡単に言えば線が上に行けば行くほど良いレンズというような表です。
表を見てみると本レンズは、レンズの比較的描写が甘いと言われる“絞り開放”の状態でほぼすべての線が天井に張り付いており、「凄い…」と声が出てしまいました。
光学性能の高さが分かったと同時に、「相当描写が良いんだろうな」と想像が膨らみました。
FE400mm F2.8 GM OSSと同じスイッチ配置
600mmの単焦点レンズは長い焦点距離に加えて、F値が明るい・速いAFスピードという特徴があるため、スポーツや動物・乗り物など一瞬のシャッターチャンスを逃せないシーンでの使用を考える方が多いと思います。
そして中には“FE400mm F2.8 GM OSSと併用”なんて方もいらっしゃるかもしれません。ですが、もし併用している時に誤ったスイッチ操作で撮影ができなったらと思うと怖いですよね。
本レンズはスイッチの配置が400mmと同じなので、レンズを変えても「えっと…600mmはこのスイッチは…」と気を取られるようなこともなく、撮影に集中できます。
テレコンを使用しても高速なAF
・テレコンなし
・ソニー 1.4X Teleconvertor [SEL14TC]
・ソニー 2X Teleconverter [SEL20TC]
同時に発表されたFE200mm-600mm F5.6-6.3 G OSSと同様に、焦点距離を延長するテレコンバーター(1.4倍、2倍)に対応しています。
XDリニアモーターも搭載されているので、テレコンバーターを使用していてもオートフォーカスがとても速い。さすがです。
三脚座の工夫に筆者感動
多くの超望遠レンズには、三脚に乗せる際に重心が前に傾かないよう、レンズに三脚を取り付けられる三脚座という機構があります。また、三脚座にはダイヤル(レンズを固定するダイヤル)があり、緩めると自由に回転させることができるため、三脚に取り付けていても撮影する写真の縦位置と横位置が変更できます。
三脚座を採用しているほとんどのレンズには回転させても水平が取りやすいように、印がついています。もちろん本レンズにもその印はついているのですが、それだけではないんです!
印の場所になると“カチッ”と軽くクリック感があり、簡単に印の部分に合わせられます。これまでは印の部分に慎重に合わせていたと思いますが、とても簡単に・楽に合わせられるなと思いました。
“クリック感はいらない“という方も想定してクリック感をオフにすることもできます。
撮影後記
いよいよ600mmの超望遠レンズも発売されて、勢いを増すソニーEマウント。光学設計を見直したことで軽量化に成功したことは大きなメリットだと思いました。
撮影時に三脚や一脚、ほかの機材のことも考えると、サイズと重量はできるだけ小さいほうが嬉しいですよね。
また、スイッチが400mmと同じレイアウトや三脚座のクリック機構など、撮影する方のことを考えた工夫もされているなと思いました。
今回はソニーストア内のみの撮影だったため、動体被写体の撮影ができませんでしたが、ぜひ機会があれば外に持ち出して動体の撮影で試してみたいなと思いました。(ソニーさん!ぜひお願いします!)
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