SONY E 15mm F1.4 Gレビュー|広角レンズで夏の終わりと秋の始まりを撮る in 札幌
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はじめに
台風が過ぎ去り、夏からぐっと秋の気配に包まれるようになった最近。吹く風も、真夏の暑さを思うと少し涼しいと感じるようになってきた。庭を見ると、トンボがひゅううと気持ちよさそうに飛んでいる。
今年2022年6月、15mm広角、大口径F1.4、そして、GレンズであるAPS-C交換レンズが発売になった。タイミングを同じくして、SONYから3本の広角レンズが発売になったうちの1本だ。他の2本は、超広角パワーズームGレンズ『SONY E PZ 10-20mm F4 G』、超広角単焦点レンズ『SONY E 11 mm F1.8』。
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最近、APS-Cサイズカメラで作品を撮る人が増えていると感じている。特に若者が、静止画も動画もフットワーク軽く撮りたいという目的で使用しているのを見かける。そして、ベテランのカメラユーザーが、フルサイズのサブ機として購入することもよく見かける。
筆者は通常、仕事でもプライベートでも、フルサイズミラーレス一眼SONY α7R IV、SONY α7 IVを愛用している。そして、たまに動画撮影において、APS-Cサイズミラーレス一眼カメラSONY VLOGCAM ZV-E10を使用している。VLOGCAM ZV-E10は、気軽に片手で動画撮影をしたいと思い、使用することが多い。
さあ。
秋の始まり、SONY E 15mm F1.4 GをVLOGCAM ZV-E10に着けて、街を歩いてみよう。
歩くのは、北海道札幌。
夏の終わり、秋の始まりの季節。
どんな景色が撮れるのだろうか。
飛行機で
例えどんなに曇っていても、雲の上には青空が広がっている。
飛行機に乗るときに、青い空を見るのが楽しみの一つ。
飛行機から窓の外に広がる景色を撮ってみる。
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■撮影環境:1/2000秒 f/3.2 ISO100
「E 15mm F1.4、広い。」
ファーストインプレッション。
窓際の席で、雄大な景色が、どんと入る。
窓一杯に広がる景色を撮ることができる。
「とても軽い。」
セカンドインプレッション。
E 15mm F1.4 GとAPS-Cカメラは、驚くほど軽い。片手でサクサクと撮影できる。通常筆者は、フルサイズカメラにGMレンズを装着しているので、とても軽く感じる。
具体的な数値で比べてみると、E 15mm F1.4 Gの重量は219g、VLOGCAM ZV-E10本体は299g、合計518g。ペットボトル約1本分の重さなので、もちろん片手で楽に持ち運べる軽さだ。筆者が最近愛用しているセットは、SONY α7 IVとFE 24-70mm F2.8 GM IIである 。SONY α7 IVの本体は573g、FE 24-70mm F2.8 GM IIは695gなので、合計1,268g。
半分以下の軽さということ。なるほど、軽いと思うのは、納得。
羽田空港で買った朝ごはんを撮ってみる。
たらこにグッと寄ってみる。
気持ちよく、寄れるレンズだ。
朝日の影も美しい。
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■撮影環境:1/2000秒 f1.4 ISO100
APS-Cサイズカメラで札幌を撮る
9月の始め、札幌の街を歩く。
暑くもなく寒くもなく。カラッとしていて、とても気持ちのいい風が吹いている。
見上げる空は、快晴。
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■撮影環境:1/50秒 f16 ISO100
E 15mm F1.4 Gは、フルサイズ換算すると約1.5倍の焦点距離になるので、焦点距離22.5mmと言うことになる。22.5mmの画角は、とても広い。
ビルの下の方から上の方まで結構入る。
広めのスナップ撮影が好きな人には、おススメだ。
ビルに向かって下から撮影してみる。
ピシッと気持ちのいい真っすぐな直線で描かれた。
広角だけれど、歪みはない。
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■撮影環境:1/4000秒 f1.4 ISO100
もちろん、カメラ側の歪曲収差補正はオートに設定してある。この項目をオートに設定していると、歪みやすい広角レンズの撮影も、カメラ側で歪曲収差補正をしてくれる。
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■撮影環境:1/2000秒 f1.4 ISO100
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■撮影環境:1/400秒 f1.4 ISO100
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■撮影環境:1/250秒 f1.4 ISO100
グッと寄って撮る
筆者がE 15mm F1.4 Gに興味を持ったのは、Gレンズで大口径F1.4にして最短撮影距離が短いという点だ。F値が1.4と小さく、被写体にグッと寄れるということは、きっと美しいボケが生まれるのだろうと思ったのだ。
E 15mm F1.4 Gの最短撮影距離は、AF時は0.20m、MF時は0.17m。MFにすると、3cm近くに寄って撮影出来る。
ビルの植え込みに美しいお花が咲いていた。
さあ、被写体にグッと寄ってみる。
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■撮影環境:1/640秒 f1.4 ISO100
ググッ。
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■撮影環境:1/500秒 f1.4 ISO100
トロリとボケた。
美しいボケが生まれた。
エアリーな風が吹いた。
札幌の街は、お花が多い。
夏の終わり、秋の始まりのお花が、たくさん咲いていた。
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■撮影環境:1/1600秒 f1.4 ISO100
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■撮影環境:1/2500秒 f1.4 ISO100
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■撮影環境:1/2500秒 f1.4 ISO100
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■撮影環境:1/1600秒 f1.4 ISO100
ボケを楽しむ
被写体にグッと寄って背景が美しくボケるということは、逆に、遠くにピントを合わせたときには近くの被写体が大きくボケるはず。
広場の花壇に美しいお花が咲いていて、青空の中に塔が聳え建っている。
お花にグッと寄り、塔にピントを合わせる。
パチリ。
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■撮影環境:1/1600秒 f1.4 ISO100
まるで花の街のような華やかな写真になった。
カメラ側のパワーズーム機能を使って少しズームで撮影してみる。
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■撮影環境:1/1600秒 f1.4 ISO100
APS-Cカメラと広角レンズで、ここまで柔らかい風合いの写真が撮れることに驚きながら、そして、少しドキドキしながらシャッターを切った。
フルサイズカメラに装着して撮る
実は今回、E 15mm F1.4 Gを、二つの目的で撮影してみたいと思っていた。
一つの目的は、APS-Cカメラでフットワーク軽く撮影してみるということ。
もう一つの目的は、フルサイズカメラで、広角レンズとして使用してみたいということだ。
フルサイズに装着して撮るということは、先述したが、APS-Cサイズにクロップしての撮影ということになる。即ち22.5mmの焦点距離の広角レンズとして使用するのはどうだろうと思ったのだ。
そう思った理由として、とても軽いレンズであるということ、大口径F1.4という明るさであること、フルサイズ換算で22.5mmと広角であることが上げられる。さらに、動画撮影にも向いていたら嬉しいと思ったのだ。
SONY α7 IVに装着して撮影してみよう。
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先ほどとは違う場所で、塔を撮る。お花を撮る。
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■撮影環境:1/2000秒 f1.4 ISO100
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■撮影環境:1/2000秒 f1.4 ISO100
なるほど。
フルサイズSONY α7 IVでも、柔らかいエアリーな世界が描けた。
でも、少しアップで撮りたいなと思う度にクロップしようとしてしまいそうになった。その度に、そうだこのレンズはAPS-Cサイズ専用だからもともとクロップして撮影しているのだ、と思い出したりもした。
ちなみに。
フルサイズカメラでクロップせずに撮影すると、下のように周辺が黒く写る。フルサイズカメラでAPS-Cサイズにクロップするというのは、この中央部分をトリミングして撮影しているということだ。
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■撮影環境:1/3200秒 f1.4 ISO100
E 15mm F1.4 Gをフルサイズカメラで広角レンズとして利用するのも、ありなのではないかと思って使用してみたが、やはり、フルサイズはフルサイズのレンズで撮るのが気持ちいいと思った。焦点距離22.5mmとして考えると、SONYには、FE 20mm F1.8 Gという軽い広角単焦点レンズがある。ボケも美しいレンズだ。E 15mm F1.4 G軽さを考慮したとしても、やはり、フルサイズで撮るならFE 20mm F1.8 Gを使用したいと思った。
反対に、望遠レンズなら、フルサイズカメラにAPS-Cサイズのレンズを装着して撮るのはありだと思う。例えば、野生動物の撮影に置いて、APS-Cサイズのレンズを装着すれば、クロップして撮影することになり、1.5倍の焦点距離で撮影出来ることになる。例えば、SONYから現行発売されているE 70-350mm F4.5-6.3 G OSレンズを装着したら、105-525mmの焦点距離で撮影することになる。野生動物を撮影するにおいて、焦点距離500mmのレンズを気軽に使用出来るのは嬉しい。私が愛用しているレンズFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS の重量は1,395g。E 70-350mm F4.5-6.3 G OSは625g。半分以下の重さだ。気軽に撮りたいと考えるならば、充分にありだと思う。
夜を撮る
お楽しみの夜ご飯のその前に、夜の街を歩く。
歩きながら、ISO400に設定し、手持ちで撮影した。
楽々と美しい夜が写った。
一昔前は、こんな青い夜空を撮るとしたら、いろいろ頑張って設定しなければならなかったなあと、嬉しく、そして、ちょっと昔を懐かしく思い出しながら撮影した。
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■撮影環境:1/25秒 f1.4 ISO400
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■撮影環境:1/13秒 f2.5 ISO400
おわりに
大口径F1.4のGレンズE 15mm F1.4 Gとの旅は、とても楽しかった。特に、軽くて小さい、というのが何よりも快適に撮影できた理由だと思う。どのくらい快適だったかと言うと、いつものカメラとレンズに比べて遥かに軽いので、時々、何も持っていないのでは、と錯覚するくらいだった。時々「私、カメラ持っているよね」とカメラを触って確認したりしながら札幌の街を歩いていた。普段からAPS-Cサイズカメラで撮影している人からしたら、それは言い過ぎと思われるかもしれないが、筆者としては、過言ではなく、本当にとても軽く感じたのだ。
そしてその写りは、広角にして柔らかい写真を撮ることができ、快適だった。エアリーな風が通り抜けるような優しい写真も撮れた。
これから秋がやってくる。
広角レンズの一つとして、ぜひE 15mm F1.4 Gを手にとってみてほしい。
そして、日本の美しい秋を、あなた色の写真で撮影してほしい。
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■撮影環境:1/250秒 f1.4 ISO100
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■撮影環境:1/500秒 f1.4 ISO100
■写真家:山本まりこ
理工学部建築学科卒業後、設計会社に就職。25歳の春、「でもやっぱり写真が好き」とカメラを持って放浪の旅に出発しそのまま写真家に転身。風通しがいいという意味を持つ「airy(エアリー)」をコンセプトに、空間を意識した写真を撮り続けている。雑誌・広告撮影、旅エッセイ執筆、講演、フォトセミナー講師など活動は多岐。