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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2011.10.21【Vol.034】

ピントとAFの話2

以前ピントとAFの話の中で、一眼レフに多く使われているパッシブ方式のピント検出方法についてお話ししました。その中で、パッシブ方式の中にも細かく分けると2つの方式に別れていることを述べました。レンズを通過した光(TTL)を使ってピントのズレ量をカメラ内部やフィルム面(撮像素子面)で検出するパッシブ方式ですが、そのズレ量をカメラ内部に装備したAFモジュールで検知して判断する方法を「位相差方式AF」といいます。一方、フィルム面、撮像素子面で被写体のコントラストを検出、最大コントラスト像になれば合焦、最低コントラストならピンボケと判断する方式を「コントラストAF」といいます。

それぞれメリット、デメリットがあり個別に見ていくと、位相差方式のメリットは測距スピードが速いという点、やや暗いシーンでも測距が可能ということでしょう(かなり暗いシーンだと測距を間違える場合もあるので、AF補助光を使って測距する方法がとられています)。現在殆どすべての一眼レフカメラの標準測距パターンとして搭載されています。デメリットとして、使用するレンズのF値や、湿度によるピントの誤差、画面内で測距できる範囲が限られるという点が挙げられます。また遠近競合、繰り返しパターンの被写体などの測距も苦手です。

次にコントラストAFですが、主にライブビューモードにおけるAFがそうで、ピント精度が高いというメリットに引き換え、測距スピードが遅いというデメリットが挙げられます。ライブビュー時に動く被写体などを撮影する場合になかなかピントが合わないというのはコントラストAFの為です。もともと、一眼レフではコントラストAFを搭載したカメラから製品化されたようですが、やはりその測距速度の遅さから、最近に至るまであまり発展していなかったようです。ただ、コントラストAFの最大の欠点である測距スピードも徐々に改善されてきているようですので、今後のライブビュー撮影の可能性に期待がもたれます。