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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2012.06.01【Vol.066】

花菖蒲を撮影してみよう

花の咲き具合はその年により多少の前後はありますが、6月初旬~20日ぐらいまで楽しめる花に菖蒲があげられます。お寺の境内やちょっとした公園などでも比較的眼にすることができる菖蒲ですが、「菖蒲園」と名前が付く場所も全国にたくさん点在していて、季節になるとたくさんの写真愛好家でにぎわいます。

アヤメ科の多年草だそうですが、ハナショウブは湿った場所に咲くようで周囲が柵やロープで囲って管理されている場所を多く見かけます。色は白に近い薄い紫から赤紫や紫といったデジタルでは少し色が出にくい微妙なグラデーションを持っているものが多いです。単体で咲いているものであれば撮影しやすいですが、密集したり、ミドリの細い茎が入ったりと撮影位置が限られてしまったり、風に揺れやすく花の向きが向こうを向いてしまったものもあり「撮影ポイントが限られてくる=多くの人で賑わう」となり、撮影が割りと難しい花のひとつでしょう。

撮影に使うレンズは28mm前後~70mm程度の標準ズーム、70~200mm程度の望遠ズームがあれば撮影できます。もしくは一本で済ませたい場合は高倍率ズームレンズがあれば撮影できます。比較的接近して撮影できる場所であればマクロレンズのように高倍率を生かした撮影をすることもできますが、背の高いミドリの茎も一緒に入れてあげると特に薄い色の菖蒲であれば花の印象が強くなってきます。また背景のショウブやその茎をぼかした撮影も効果的で、200mm程度の望遠レンズで手軽に狙うことができます。

露出についてですが、測る場所によって異なるので一概に露出は言えませんが、紫や赤紫を濃く出そうとしてアンダー目に露出補正すると色が沈みすぎて暗すぎる写真になりがちです。今回掲載した作例の露出は+2/3~+1程度で撮影、測光は評価測光です。

最後に、菖蒲田の間に渡る狭い木道などで三脚をすえてしまうと迷惑となりトラブルとなることにもつながるので状況を把握したうえで撮影をおこなう気遣いが必要です。