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365日フォトコンテスト2011 秋冬
トップ腕だめしコース
「こども&赤ちゃん」
総評:嬉しいことにレベルは年々上がっています。今回は個性的な作品が集まりました。こどもは生活の中で素直に感情を表現するので被写体としてすごく面白いと思います。日常生活のワンシーンを実に上手くとらえた作品からは、今にもこどもたちの声が聞こえてくるようでした。常にそばにいる家族だからこそ撮れる作品でしょう。構図などもよく考えられており、背景の処理も上手です。赤ちゃんの写真は初めて撮る写真かも知れませんが、みなさん上手く撮っています。見る側を飽きさせず、1枚1枚の作品にドラマがありました。
 
沼田早苗   審 査 員
沼田早苗 氏

ぬまた さなえ/大竹省二氏に師事、1978年にフリーランスとなる。「財界」「ヨミウリウィークリー」の表紙撮影、商業写真、取材撮影などを手がける。写真展には「私の写交録」「みんな・みんな・蒼き狼」「もう一人の日本人」「中央アジア・トルコの素顔に触れて」「彩菜」「アンゴラ難民とザンビアの人々」「歴史と共に生きる・ヨルダン・シリア」「アメリカ音楽紀行」などがある。福音館書店より写真絵本「ぼくのおじいちゃんの顔」を出版。
 
     
 
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腕だめしこども&赤ちゃんグランプリ  
「まかせてね」
永井 薫(兵庫県西宮市)西宮/河原店
寸評:日常の生活の1シーン、お母さんならではの作品です。タイトルもいいですね。少し照れくさそうでありながら、お手伝いしたいというこどもの気持ちが伝わってきます。自分のではないスリッパを履いているところも可愛らしく、その初々しさも出ています。また、カーテンの間から見ているお母さんの視線も感じられます。生活の中で写真を撮ることは意外とごちゃごちゃして難しいものですが、ベランダの背景でスッキリと撮れました。こどもは全身で表現することが多いので、全身を写すことでもこどもらしさが表現されています。
 
     
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「ペット」
総評:今回は作品のレベルが拮抗しており、審査に悩みました。そんな中から、動物の表情や感情がよく伝わってくる作品、画面がうまく整理され、何を撮ろうとしているのかがより伝わってくる作品が上位に入りました。しかし今回も、仕上りのプリントの色が残念な作品が多く見受けられました。苦労して撮影した作品です。お店プリントでノーマルな色をきちんと確認することをおすすめします。プリントまでが作品作りだということをどうか忘れないでください。
 
増田勝正   審 査 員
増田勝正 氏

ますだ かつまさ/1945年東京都出身。犬、猫、ペット専門の動物カメラマンとして30年以上従事。アイメイト(盲導犬)のボランティア活動にも参加し、自ら犬、猫の繁殖・育成にかかわっている。犬、猫のスタンダード、歴史、使役犬、生態、行動等造詣が深い。
 
     
 
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腕だめしペットグランプリ  
「仲良し」
長谷川 綾 (福岡県田川市) 飯塚/イオン穂波店
寸評:赤ちゃんと犬との間の会話が聞こえてくるような作品です。この赤ちゃんと犬 は、お互いを自分の仲間だと思っているのではないでしょうか。ただ向き合っているだけではなく、赤ちゃんが犬の背中に手をあてていることが、そんな風に感じさせます。ストロボを使わずに自然光を上手に使っています。こどもが大きくなったときに、きっといい思い出になることでしょう。見る側の想像もふくらむ微笑ましい作品です。
 
     
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「自然」
総評:私も自然が大好きなので、審査はとても楽しいです。ところで審査をしていると、小さなサイズはどうしても見劣りしてしまいます。いい作品はプリントサイズには左右されませんが、自信のある作品は大きなサイズで応募しましょう。また、いい作品なのにインクジェットできれいに色が出ていない作品もありました。自分でプリントしたものとお店の銀塩プリントを比べることも大事です。それと鳥を撮っている人に多いのですが、画面をトリミングし過ぎて画質が悪くなっています。デジタル一眼であれば平均で1千600万画素でしょうか。その画面の4分の1しか使わなかったら400万画素しかありません。トリミングはカメラのスペックにもよりますが、半分くらいまでに留めて欲しいです。
 
海野和男   審 査 員
海野和男 氏

うんのかずお/1947年、東京生まれ。昆虫を中心とする自然写真家。少年時代は蝶の採集や観察に明け暮れる。東京農工大学で昆虫行動学を学ぶ。1990年から長野県小諸市にアトリエを構え身近な自然を記録する。著書「昆虫の擬態(平凡社)」は1994年日本写真協会年度賞受賞。主な著作に「蝶の飛ぷ風景」(平凡社)「大昆虫記」(データハウス)、「蛾蝶記」(福音館書店)、昆虫顔面図鑑(実業之日本社)など。テレビでも活躍。 日本自然科学写真協会会長、日本昆虫協会理事、日本写真家協会などの会員。
 
     
 
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腕だめし自然(いきもの・草木)グランプリ  
「とびます」
保田和昭(神奈川県南足柄市) 小田原/富水店
寸評:画質がいい、面白いシーンを撮っている作品が一歩抜け出します。この作品は鳥が飛び立つ前に水面を走っているところです。鳥が真正面を見つめている真剣な表情と後ろに蹴った水しぶきもいいです。しかも水に映っている鳥の姿もあります。アイサの仲間だと思いますが、珍しい鳥ですので何回も通って撮った作品だと思います。鳥の動きに合わせて少し流し撮りをしているのも上手くできています。1/200のシャッタースピードも適切です。作者の狙い通りの作品になった背景には、技術的な裏付けがあってのことだと思います。作品を見ている人と鳥の距離感が近くに感じるいい作品です。
 
     
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「旅」
総評:応募作品の内容が去年とはがらりと違い、まるで別の旅をした気分になり、とても楽しかったです。今回は人間を主体にした作品、人物・ペットが風景に溶け込んでいるような作品が多く非常にカラフルでした。そんな中、より意図的に写したもの、出会った瞬間をエピソード的に面白く撮ったものが上位に集まりました。単純に風景を撮るだけでは風景写真になってしまい、旅の写真にはなりません。旅に出かけたからこそ自分の気持ちが変わり、いつもとは違う感性で作品を撮ることができるのではないでしょうか。そんな作品のご応募をお待ちしています。
 
杉本恭子   審 査 員
杉本恭子 氏

すぎもときょうこ/東京生まれ。大手コンピューター会社でシステムエンジニアとして勤務の後、竹内敏信氏に師事。数々のコンテストに入選して、新聞や雑誌で取り上げられる。著書に「デジタル一眼レフキレイ撮りマスターブック」(永岡書店)、「私の写真入門」(文芸社ビジュアル アート)がある。現在、東京・名古屋にて写真教室や撮影会など多数開催。日本写真家協会会員。日本写真協会会員。日本写真療法家協会理事。
 
     
 
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腕だめし旅グランプリ  
「カメラ列車」
伊藤直裕 (静岡県榛原郡)藤枝/田沼店
寸評:まさに旅をしているそのイメージと共に写真を楽しんでいることがはっきりわかります。流し撮りのテクニックを使い、ピントも合っていて完璧です。この作品ではピントのシャープさが主役です。ですから少しでもピントがずれていたらグランプリにはならなかったでしょう。桜のブレた様子も良く、列車の茶色い色で、よりノスタルジーが感じられます。窓を開けることのできる昔の列車です。春風を感じられる素敵な作品です。
 
     
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「自由」
総評:数年前から比べると皆さんのレベルが上がってきており、選ぶのがすごく難しかったです。しかし「腕だめしコース」故か、作品のレベルの差はかなりありました。着眼点の面白さ、その作品から伝わってくるものとか、それらのことを考慮して選びました。それと仕上りのプリントに難がある人がいます。以前に比べるとたいぶ良くはなってきていますが、それが原因で入賞できなかった方も何人かいました。自分でプリントをしている方は、自分のクオリティが優れているか確認するために、お店プリントをしてみるといいと思います。プリントで審査するコンテストですので、プリントまでを含めて作品としてとらえて、今後はその点にも注意して欲しいと思います。
 
川合麻紀   審 査 員
川合麻紀 氏

かわい まき/横浜生まれ。彩り写真家。独特の色表現と爽やかでやわらかい描写を得意とし、「The colors of nature」をテーマに花風景や、アフリカ、セイシェル等の自然や動物の撮影取材を行っている。雑貨、子供、ペットフォトなどオールマイティー。写真展多数。TV出演、写真教室、写真雑誌執筆等、わかりやすい写真指導でも人気。(社)日本写真家協会会員。
http://kawaiphoto.cocolog-nifty.com/blog/
 
     
 
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腕だめし自由グランプリ  
「夜空を望む」
湯浅光則 (兵庫県尼崎市) 尼崎/塚口店
寸評:大変上手な作品でした。車が好きで車を撮る方は多くいますが、すごく計算して撮っているのと同時に、とてもロマンチックに仕上げているのが良かったです。私自身が自分の家に飾りたいと思えるような作品です。次からは「腕自慢コース」に挑戦して欲しいです。夜間の撮影は難しいのですが、車のライトを上手に使っているなど、自分の中で最終の仕上りをイメージして撮ったことがわかります。イメージ通りに撮影できる確かな技術を持っている方です。
 
     
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