たくさんのご応募ありがとうございました。ここに審査結果を発表させていただきます。
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腕自慢コース
審 査 員
三好和義 氏
みよし かずよし/1958年、徳島県生まれ。1981年東海大学卒業。13歳の時沖縄を訪ねて以来、タヒチ、モルディブ、ヒマラヤ、サハラなど世界各地で「楽園」をテーマに撮影を続けている。高校時代に当時最年少で個展を開催。また27歳の時「RAKUEN」で木村伊兵衛写真賞を受賞。これも当時最年少だった。NYジョージ・イーストマンハウス国際写真博物館に作品が永久保存されている。2004年藤本四八写真文化賞を受賞。2009年には豪華写真集「京都の御所と離宮」を発表。最新刊は「世界遺産 小笠原」。
三好和義公式サイト http://www.rakuen344.jp
グランプリ1名:賞金30万円と楯写真をクリックすると拡大表示
「紅葉の山門」
坂井正樹(岡山県岡山市) 岡山/西大寺店寸評:大きな山門とお坊さんの対比が見事な荘厳な1枚です。石畳から反射した柔らかな光がお坊さんを照らし出して、幻想的でドラマチックさを増していて気持ちが引き込まれます。また画面いっぱいの山門をバックに赤く染まった葉が、逆光によって輝いています。この紅葉が1枚1枚非常にシャープに写っていて、こんな描写ができるのかと驚きました。非常に厚みのあるストーリーを感じさせる作品です。
「人」
総評:全体のレベルがどんどん上ってきており、審査は苦労しました。それだけ上位入賞は難しくなってきているので、頭のなかで計算して狙ったものが捉えられたとしても、さらにハプニングの要素が入っている作品にはかなわない事が多いです。何度も上位に入ってくるような方はこのことをよくご存知で、チャンスをしっかり捉えて自分なりの作品として仕上げてきています。ですから少しでも曖昧な要素が残っていると、心苦しいですが賞から外していかざるを得ません。皆さんには狙いを定め逃さず捉える技術に加え、ハプニングをうまく作品として昇華する感性を磨いていただきたいと思っています。
審 査 員
田沼武能 氏
たぬま たけよし/1929年、東京・浅草生まれ。'49年、東京写真工業専門学校卒。サンニュース・フォトス入社、木村伊兵衛氏に師事する。'51年「芸術新潮」嘱託、'65年タイム・ライフ社と契約。'72年、フリーランスとなる。モービル児童文化賞('79年)・菊池 寛賞('85年)受賞。'90年には紫綬褒章を受章。2003年文化功労者を顕彰する。現在、(社)日本写真家協会会長、東京工芸大学芸術学部名誉教授、全日本写真連盟会長。
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「東京マラソン」
小池基夫(東京都文京区) 一般応募寸評:おそらく招待選手でしょう。手前のランナーの広がった足の向こうに、もうひとりのランナーが写っているこの構図は、狙ってもなかなか撮れるものではありません。日本の現代的な街並みをバックに、低いアングルから選手を画面に収めています。構図は完璧に近く、素晴らしいと感じました。作者はこの場所を最初から決めていたのでしょう。これまで見たことのない作品として選ばせていただきました。
「自由」
総評:これまでこのフォトコンテストに携わらせていただいた中で一番難しい審査でした。若い世代では1点の作品を徹底的に作り込むような流れもあり、バリエーション豊かな作品が入り混じっていて、どう選ぶべきか悩みました。時間もかかりました。今年は特に中国地方からの応募が大変レベルが高かったです。皆さんがそれぞれしっかりしたテーマを持ち、最大限の表現をするための努力がよく伝わってきました。重要視したのは写真から伝わってくるチカラです。最近はカメラの選択肢が増え性能も良くなって、機能を活かして工夫をこらした撮影をされています。大変面白いと感じた審査でした。
審 査 員
吉村和敏 氏
よしむら かずとし/1967年、長野県松本市生まれ。高校卒業後、東京の印刷会社で働く。退社後、1年間のカナダ暮らしをきっかけに写真家としてデビューする。以後、1年のうち約半年を欧米各国のカントリーサイドで生活し、旺盛な撮影活動を行っている。絵心ある構図で、光や影を繊細に捕らえた叙情的な作品は人気が高く、個展には日本全国から数多くのファンが足を運ぶ。2003年カナダメディア賞大賞受賞、2007年写真協会賞新人賞受賞。
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「初霜の朝」
岡田健司(滋賀県蒲生郡) 水口/アヤハプラザ水口店寸評:日本の自然が持つ美しさが見る人の心を打つ、レベルが高くグランプリにふさわしい作品です。日常のスナップ写真ではありますが、朝の空気感がストレートに伝わってくる見事な一瞬を捉えており、写真が本来持つチカラを感じさせる優れた1枚です。構図も素晴らしいし、季節感もあり、自転車を漕ぐ女性の息、足の角度なども計算され、凍えた朝の瞬間が丁寧に切り取られています。
「風景」
総評:秋冬フォトコンテストでありながら、紅葉だけでなくバリエーション豊かな多彩な作品が集まりました。樹氷や朝霧などシズル感あふれる様々なシーンが描写されており、見ごたえのあるコンテストでした。ドラマチックにアンダーぎみに仕上げたり、明るく清々しいものだったりと光を上手に捉えていて、皆さんよく研究されているという印象を受けました。また機材の性能もアップしてきており、逆光でもしっかり色を捉えられているものや、夜景の秀作も増えてきています。これほど完成度の高い作品が集まるフォトコンテストはなかなかないのではないでしょうか。