ママカメラマン山ちゃんの写真教室コラム・ギャラリー
Pはプログラムモードのことです。
山岡はめったに使わないけど「カメラ任せ」という言葉は
ビギナーユーザーにとって安心感が高いのは
まちがいないでしょう。
単純に言えば露出をPにあわせておけば絞りもシャッター速度もカメラが決めてくれます。
カメラがその場の明るさや使っているレンズのことも考えてなるべく見た目どおりの明るさになるように
なるべくブレないように計算して露出を決めてくれます。
厳密にはカメラによってAUTOの設定内容は違うので一概には言えませんがAUTOでは露出をカメラが決めるだけではなく、ホワイトバランスがAのみの設定になったり、露出補正ができなくなったりします。
Pの場合はカメラ任せにするのは露出だけですからそれ以外は自由に設定できます。(2)の作例はマイナス補正することで夕暮れの薄暗い感じを出し、速いシャッター速度を使うことでブレも防ぐことができました。こういうことはAUTOではできません。
ストロボを使うときはたいていの一眼レフカメラでは1/200以上のシャッター速度が使えません。例えばAモードで撮っていたとしましょう。F5.6に設定して撮っていてそのときのシャッター速度が1/500だったとします。そこで内蔵ストロボをポップアップさせると、とたんにシャッター速度が1/200に設定されます。本当なら1/500で適正な明るさになるのですからこのまま撮れば明るすぎて露出オーバーになってしまいます。Pモードで撮っていればシャッター速度が1/200になったときそれにあわせて絞りもカメラが変えてくれますからとりあえず露出での失敗はしないですみます。(3)の写真は感度を高めに(ISO640)設定し、内蔵ストロボを使ってPで撮りました。
いずれも自分で気をつけていれば防ぐことのできる失敗なのですが、そのためにはいつもファインダー表示に気をつけて、ぶれない程度のシャッター速度になっているか、とか露出のインジケーターがプラスかマイナスに偏っていないか、などを意識していなければなりません。「ちょっと面倒くさいなあ」という場合や「まずは失敗しなければいい」という時にPモードは便利なのです。
Pが便利な理由
(1)の写真は子供の顔がぶれてしまっています。この場合はAモードでF5.6で撮っていました。Pにしておけばもうちょっと絞りを開けて早いシャッター速度を選択してくれるはずですからこんなにぶれることはなかったでしょう。