ママカメラマン山ちゃんの写真教室コラム・ギャラリー
今回はSモードについてです。Sはシャッター速度優先の自動露出モードです。
簡単に言えばシャッター速度を自分で設定するとその場の明るさにあわせてカメラが絞りを決めてくれる、
という撮影モードです。動いているものを撮るときや手ブレが心配なときに使うと便利です。
Sモードを使うのは動くものを撮るときです。スローシャッターでわざとぶらして不思議な雰囲気を作ったり、高速シャッターで一瞬の情景を写しとめたりするのが主な使い方です。今回掲載の作例の場合ですが目安としてどれくらいのシャッター速度が必要なのかを参考までに書いておきます。
Sモードではシャッター速度を自分で設定するためカメラは絞りで明るさを調節します。ところが絞りはシャッター速度より選択範囲が狭いため、あまり無理なシャッター速度を設定すると絞りだけでは適正な明るさが確保できず、明るく飛びすぎた写真になったり、暗すぎて不自然に黒っぽい写真になってしまうことがあります。こんなときはISO感度を変えたりして適正な明るさが得られるようにしましょう。
コンパクトデジカメの中には絞りが数段階しかないものがあります。友人が持っていたコンデジでSモードで運動会を撮ろうとしたところ、全部の写真がトビトビで何が写ってるのかわからないくらい真っ白になってしまいました。
「これ、どういうこと?」と聞かれて調べてみたらそのコンデジは絞りが2段階しかなく、Sモードにすると2つの絞りのうちどちらかしか選択できないためちょうどいい明るさになどできないと言うのが現実でした。
これではいくらSモードがあっても現実的には使えません。「こういうカメラならSモードなんて搭載しなければいいのに、まったくまぎらわしい」と思ったおぼえがあります。
(5)の作例は夜釣りに行ったとき夜の海岸で懐中電灯とストロボを使って遊びで撮った写真です。
Sモードで5秒くらいにセットしてストロボを使い、子供に「懐中電灯で絵が描けるよ」と言って撮ってみました。
などです。機会があったら試してみてください。
シャッター速度が違うと写真はどうかわる?
作例(1)と(2)は川の流れを同じフレーミングで撮った写真です。シャッター速度が違うので水のブレ具合がだいぶ違うのがわかると思います。山の谷間だったので昼間でもちょっと暗い状態でした。流れている水などは動きのある被写体ですからスローシャッターで撮ればぶれるし、高速シャッターで撮れば(3)の作例(海の波)のように一瞬の水の動きを時間がとまっているかのように見せることができます。どちらも肉眼では見ることができない画像を写真にすることができるのです。