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ママカメラマン山ちゃんの写真教室コラム・ギャラリー

梅と人物を撮るVol.056 2012年3月23日更新

先日、読者の方からの質問に「梅と人を撮るには?」という内容のものがありました。
気になってはいたのですが手もちの写真には梅と人物を撮ったものがなかったので、
「これは撮りおろさないとできないなあ」と思っていました。
ところが今年は寒さのせいか待てども待てども梅が一向に花開かず、やっと3月中旬になって咲き始めました。
遅くなってしまいすみませんが今回は梅と人を撮ってみましょう。

(1)望遠で遠くから撮る

(1)望遠で遠くから撮る

(2)広角で寄って撮る

(2)広角で寄って撮る

人が主役なのか梅が主役なのか?

まずは梅と人のどちらを主役にしたいのかを決めましょう。とりあえず人メインで撮るならピントは人に合わせます。作例(1)は人物が梅林にいるところを遠くから望遠(約200ミリ)で撮りました。望遠レンズ特有の圧縮効果で背景が梅の重なりで埋め尽くされます。背景の梅は大きくボケるのでピントを合わせた人物を引き立てることができます。また、梅林にいる様子がわかるように人物の上にちょっと空間をあけて梅を写しこむスペースを確保します。作例(2)の方は同じ状況ですが広角(約20ミリ)で近くから撮りました。人物の大きさは作例(1)と同じくらいになるようにしましたが、背景の印象が大きく違います。広角だと広い背景が写しこめるので、満開の花をつけた梅林をたくさん写しこむことができます。


(3)人物をボケにする(F5.6)

(3)人物をボケにする(F5.6)

(4)人物をボケにする(F9)

(4)人物をボケにする(F9)

人物を後ボケにする

梅と人を撮るとき人物を後ボケにする、という方法もあります。この方法は人物はどちらかというと脇役です。作例(3)ではこの公園にスケッチにきていたおじさんを後ボケにして画面に入れました。ピントは画面上部の梅の花に合わせます。このときはF5.6で撮りました。このままだと人物がボケすぎていてなんだかわからない状態だったので同じフレーミングのままF9に絞ってもう一枚撮りました[作例(4)]。こちらのほうがややボケ具合が小さくなるので、ボケてはいてもこの人は絵を描いているんだな、ということがわかるくらいに撮れています。


プレビューボタン

プレビューボタン

ボケ具合はプレビューボタンで確認

一眼レフにはプレビューといって実際にそのときのF値でどれくらいボケるのか、またピントが合う範囲がどの程度なのかを確認できる機能があります。ファインダーで見ている画像はF値がいくつに設定されていてもシャッターを切る瞬間以外はそのレンズの開放F値での画像です。しかしプレビューボタンを押すと実際に設定されたF値に絞りが絞り込まれるので、そのF値でのピントやボケの具合を確認できるのです。図を見るとわかりますが右手の中指がかかるあたりにプレビューボタンがあり、ファインダーを見ながらこのボタンを押すと、実際に撮影するときのF値に絞り込んだ画像を見ることができます。このようにピントの合う範囲やボケぐらいを確認したいときはプレビューで確認してみましょう。


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