ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
レンズを買うとついてくるフード。カメラバッグに入れるときなどちょっとかさばるんだよね、と思っている人いませんか。実は私も「正直かさばる」と思っている一人です。ではなくてもいいのかというと、これがあると便利な状況というのがあるのです。子供つながりの知り合いのパパは「これ、つけてたほうがかっこいいよな」と言って、いつでもフードをつけて撮っていましたが、逆にないほうがいい状況というのもあります。今回はフードの使い方について説明します。
順光や斜光などで撮影するときはほとんど気にしなくてすむのですが、逆光のときにはフレアやゴーストが出ることがあります。これはレンズに直射日光が当たっていたりすると、レンズの内部でその光が反射して画像素子に届いてしまい、白っぽくもやがかかったような色になったり、絞りの形の光が写りこんだりする状況です。この余計な光をフードが遮ってくれるのです。[作例(2)]はフードなしで撮りました。コントラストが低くなって全体に白っぽい感じになってしまっています。このときはこの緑の木の上に曇り空が広がっていたのですが、その空をギリギリ切るようにフレーミングして撮っていたため、空からの光(曇っていても空は明るいですから)がレンズに入ってフレアを起こしている状態です。
[作例(3)]はフードをつけて撮ったカットです。こちらのほうがコントラストがきっちり出ていて気持ちがいい発色ですよね。画面右上にわずかに写っている空の状態を見るとわかりますが、曇り空なのでこの邪魔な光もそれほど強烈なものではありませんでしたが、それでも写真には大きな影響がでてしまいます。
[作例(4)]はストロボを使って室内で撮った写真です。画面下中央に暗く影になっている部分があります。これはストロボの光でできたフードの影です。特に内蔵ストロボを使うときや広角レンズを使うときはフードははずして使いましょう。
フードってなに?
フードは何の為にあるのでしょうか。それはレンズに入る余計な光をカットするためです。よく逆光でモノを見るときまぶしくて太陽の光を遮る為に手でひさしを作ってモノをみたりしませんか。フードはこの手びさしのかわりです。フードは通常はちょっとひろがった筒のような形をしていますが、広角レンズなどでは画面にフードが入らないよいうにギリギリのところでカットしてある花形フード[写真(1)]のようなものもあります