ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
先週も桜だったのですが「もう一回ぐらい桜いっとくか」という個人的な好みで今週も引き続き桜です。昨年お花見に行ったとき、中学生になった長女に、もう使わなくなった一眼レフを「使っていいよ」と渡してみました。がんばって撮っていましたが「ママ(の写真)みたいにならない」と言ってもって来た写真を見てみると背景の処理が「ありゃ~」という感じの写真でした。今回は私が普段どなんところをどう撮っているのかを紹介します。人によって写真の撮り方はいろいろですが一例として参考にしてください
ちなみにこのときの現場の状況は[作例(3)]のようなものでした。近所では桜のきれいなことで知られている公園なのでお花見の人出も大変なものです。こういうときは地上が写るようなフレーミグでは人が邪魔になってしまうので、私はもっぱら上のほうばかり撮っています。このとき、赤い四角でかこったあたりをフレーミングして撮ったのが[作例(2)]です。手前から伸びた桜の枝が主役、背景は遠く向こうのほうにある桜の木です。この「遠いところにある桜」を背景にするところがこの写真のポイントです。近くにある桜を背景に使うとボケ度が中途半端になってしまいます。[作例(1)]でじゃまな緑が入っていたのが赤四角のちょうど左下あたりの木です。[作例(1)]、2は200ミリの望遠で撮りました。
[作例(4)]は画面中央でピントを合わせてそのままシャッターを切った作例です。後ボケにもう一枝桜が入っていますね。この後ボケをもうちょっと全体に入れてみます。一歩左に移動してフレーミングしなおしました。主役の枝はちょっと右上に寄せて後ボケの一枝をもうちょっと中にいれてとったのが[作例(5)]です。後ボケは「ボケちゃってるから関係ないよね」などと軽く見てはいけません。後ボケもちゃんとバランスよく配置したほうがずっとよい写真になります
背景のトーンをじゃまするものを入れない
長女が撮った写真は[作例(1)]のような感じでした。画面左下の常緑樹の黒っぽい緑が目障りです。でもそれを撮影するときに気付かないものなんですよね。主役に気をとられて背景までよく見ていなかった典型的な例でした。ちょっと左に移動するだけでこの緑を画面から切ることが出来ます。[作例(2)]がじゃまな緑を切ってフレーミングした写真です。だいぶ背景がすっきりしました。背景を意図的に暗いトーンで統一するならそれもアリなのですが、このように淡い色の被写体に淡い色の背景、そこにいきなり黒っぽい物体のボケが入ってくると正直目障りです