ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
秋はあちこちでお祭りがあります。我が家でも、よく近場のお祭りには子供と一緒に出かけます。今回は夜のお祭りのスナップを撮ってみました。夜のお祭りは暗いという不利な状況と人が多くて撮りにくいという悪条件が重なっていますが、がんばって子供たちの楽しい笑顔を残しましょう。
屋台の照明はたいていがタングステンです。この明かりだと色温度が低くて赤っぽい光になります。ですからWBを太陽光にセットしてノーストロボで撮ると、かなり真っ赤な色味になってしまいます[作例(3)]。タングステンの赤みも嫌いではないのですが、ここまで赤いとちょっと違和感がありますね。そこでWBをA(オート)にセットして撮ったのが[作例(4)]です。こちらのほうが色が自然で違和感がありません。
もし赤みを残して撮りたい場合はWBをAにセットしてさらにダイヤルでA1とかA2にセットするとすこし赤みが乗った色になります。わたしが使っているニコンの一眼レフで はWBボタンを押しながらダイヤルを回すと0からA(アンバー)6までと反対側はb(ブルー)6まで調節することが出来ます。一眼レフだとこういった細かい設定も可能です。また、ストロボを使ってミックス光にしても赤みをすこし取ることが出来ます。ただしストロボが強すぎるとその場の明かりの雰囲気をだいなしにしてしまうのでストロボは小さめにたくのがおすすめです。
夜のお祭りには明るいレンズが有利
最近はコンデジやミラーレスにも明るいレンズが採用されている機種がいくつか出ています。暗い場所で撮るので一眼レフと明るいレンズの組み合わせがベストなのはいうまでもありませんが、明るいレンズを使えばミラーレスやコンデジでも結構きれいに撮れるはずです。屋台の照明は意外と明るいので感度を高く設定して明るい場所を選べばノーストロボでいける場合もあります。今回は一眼レフとF2.8の標準ズームの組み合わせで撮ってみました。
お祭りっぽい背景をさがそう
子供に屋台で買ったものを持ってもらって撮ったのが[作例(1)]と[作例(2)]です。[作例(1)]のほうはお祭りの会場の端のほうで屋台の裏みたいな場所でした。これでは暗くてストロボなしでは撮れません。それに背景が暗くてお祭りらしい雰囲気も感じられませんでした。[作例(2)]のほうは会場のメインになる通りで撮った写真です。背景に屋台がたくさん写っていてその場の雰囲気がよくわかります。お祭りの写真では周りに人がまったくいないと帰ってさびしい絵柄になってしまいます。しかしこのような写真の場合子供のすぐ後ろに人がいるのも目障りです。ちょっと遠くに人ごみがあるくらいがちょうどいいので、なるべくギッチギチに混んでいる場所ではなく、周りにちょっと余裕がある場所をさがしましょう。この場所ではISO3200にセットしてノーストロボで撮りました。