ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
運動会も無事に終わり、来月11月は七五三で神社がにぎわいます。私の甥っ子姪っ子たちの七五三はほとんど私が撮ったのですが、昨年は妹から「着付けとかも撮ってもらえる?」とのオーダーが入り、姪っ子の七五三はヘアメイクから撮り始めました。いつも七五三だけで一冊フォトブックを作ってあげているので、撮影するときもフォトブックにするときに使えるように細かいスナップも撮っておくのがフォトブック作りのコツです。今回は七五三メイク編の撮影のヒントを紹介します。
ヘアメイクの最初はカーラーを頭にいっぱいくっつけた姿になるので、ここで子供の写真をいっぱい撮っても今ひとつ絵になる写真になりません[作例(1)]。ヘアメイクの最初のほうでは子供自身の写真よりもイメージカットなどを中心に撮っておきましょう。[作例(2)]はこれから使う髪飾りや小物の入った箱を手前に置いて後ろに子供が入る角度からカメラを構え、小物にピントを合わせて撮ったイメージカットです。正直言って人物の写真だけでフォトブックを一冊作るよりもこうした小物などの物の写真もちょこちょこ入れたほうが、フォトブック全体の流れに変化が作れます。また、こうした物の写真はページをレイアウトするときに中途半端に空いてしまったスペースを埋めるにも便利です。
七五三は正直に言うと子供を主役としながらも親のためのイベントという面があります。親にとってきれいに着飾ったわが子の姿はうれしく、「大きくなったなあ」というしあわせな気分になれる日でもあるのです。[作例(3)]はママとおばあちゃんの楽しげな表情を撮りました。もちろん子供をフレーミングに入れて撮るのが大事ですが(後ろに入れて後ぼけにしてもいいし作例のように手前に入れる手もあります)、家族のしあわせな表情でこの日一日が幸せな一日であることを表現できます。
美容室でのヘアメイクは鏡に向かった状態で進みますので、鏡に映った姿を後ボケにして撮ってみました[作例(4)]。このときはピントはこどもの後姿に合わせて、右側に空間をあけ、そこに鏡に映った姿をボケにして入れてみました。注意したいのは、この後ぼけのフレーミングです。[作例(5)]では子供のボケだけをフレーミングに入れて撮っていますが美容師さんは切れてます。これでもだめとは言いませんが、[作例(4)]のように美容師さんを切らずに画面の上下いっぱいに入れたほうが絵柄として安定したイメージになります。この辺はバランスの問題なので臨機応変にやるしかないのですが、基本的に後ぼけのフレーミングについては、「そのままピントを後ろに合わせてもおかしくないフレーミングにする」つもりで撮るといいと思います。
ちょっと時期をずらすと撮影しやすい
前にもお話しましたが何しろ七五三のトップシーズンは神社も美容室も混んでいます。あまり混んでいると着付けなども流れ作業的に進行するので出来れば空いている時期を狙って行くのがお勧めです。メイクや着付けはもとから撮影する前提の過程ではないので、混んでいるときに無理に撮影しようとすると美容室の仕事の邪魔になってしまうこともあります。11月15日当日やその前後の週末は避けたほうが無難です。ちなみに姪っ子は12月最初の週末に行きました。すいてて撮りやすかったですし、美容室や着付けの先生にも迷惑をかけずにすみました。日にちにこだわりがなければ時期をずらすのがお勧めです。