ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
先週に引き続き霜の写真です。先週は葉に降りた霜をとりましたが、今週は霜柱でいってみましょう。朝早く起きて出ていこうとすると、末の子から「ママお仕事?がんばってね」と半分寝ぼけた声で送り出されました。甘えん坊の末っ子も出かけるときに泣いて止めるような年齢ではなくなり、大きくなったなあ、と思いながら出かけました。撮影場所は川に隣接している親水公園です。霜柱なら雪と違って気温さえ低ければ発生するものなので比較的撮りやすいと思います。
先週も機材はマクロレンズ、と紹介しました。今回もマクロレンズの出番です。作例1をみてもわかる通り、離れたところからひいて撮ってもなんだか白っぽい地べたでしかありません。これではちょっと絵にならないので、アップで撮った写真が作例2です。ちなみに今回もWBはタングステンです。霜柱は小さな氷ですから細い柱の一本一本が見えるくらいアップで撮ったほうが氷の繊細なイメージが出しやすいと思います。しつこいようですがカメラは一眼レフがおすすめです。モニターを見ながら撮るコンデジやミラーレスだとピント合わせが難しいばかりか、手ぶれしやすいマクロ撮影ではブレる可能性も高くなります。しっかりホールドして撮れるという意味でも一眼レフがいいと思います。
作例3と作例4は同じフレーミングですが絞りを変えて撮りました。作例3は解放のF3.2で撮っていますが、作例4はF10で撮っています。2つの写真を比べてみると被写界深度の差があからさまに出た作例となりました。 この作例は霜柱の上に落ちている枯葉を一緒に撮ったものです。F3.2 では霜のほうにピントが合っていますが被写界深度が浅いため枯葉がぼけてしまい、目障りな印象になってしまっています。一方作例4のほうはF10まで絞り込んで撮りました。ピントは霜の先端あたりに合わせてあります。絞ったおかげで枯葉のほうもシャープに写っています。このように絞ったほうが注尾半端なボケを作るよりずっといい場合がありますが、アップで撮る場合はどうしてもピントが浅くなってしまうのでいつもよりちょっと絞り目を心掛けて撮るといいでしょう。また、絞って撮るとただでさえブレが目立つマクロ撮影では手ぶれしやすくなるので、シャッター速度もいつもより高速シャッターを使ったほうが無難です。これらの理由からもISDO感度を高めに設定するといいでしょう。ちなみにこの作例を撮った時のISO感度は1600でした。もっと低感度で撮りたい場合は三脚を使ってブレを防ぎましょう
水分を含んだ土がある場所をさがそう
霜柱は先週撮ったような空気中の水分が凍ったものではなく、地中の水が凍ってできる霜なので水分をふくんだ土がある場所をさがしましょう。先週言った畑なども霜柱がよくみられる場所ですが花壇などでもよく見られます。今回撮影した場所の状況が作例1です。川原に作られた公園なので「水分はあるだろう」と思ってここにきてみました。植え込みの近く、芝生との境目あたりの地面が白っぽく凍っていたので近づいてみると、やはり霜柱が立っていました。霜柱が立っている場所をよく見ると1、水分を含んだ柔らかい土がある。2、何も植えていない部分である。という共通点があるようです。専門知識のある方ならもっと詳しくわかるのでしょうが私が気が付いたのは以上の2点でした。